『おかあさんの被爆ピアノ』@<五藤利弘>監督
8月
5日
昭和20年8月6日、広島に原爆が投下され、爆心地から3キロ以内で被爆したピアノを<矢川光則>さんは「被爆ピアノ」と呼んでいます。被爆2世である調律師の「矢川光則」は、持ち主から託された被爆ピアノを修理・調律し、自ら運転するトラックに載せて全国を回り、各地に被爆ピアノの音色を届けていました。
一方、東京で生まれ育ち、大学で幼児教育を学んでいる「江口菜々子」は、被爆ピアノの一台を母「久美子」が寄贈していることを知り、被爆ピアノのコンサートに出かけます。そこで「矢川」と知り合い、「矢川」を通して被爆ピアノや祖母のことを考えるようになった「菜々子」は、自らのルーツを探っていきます。
主人公「矢川光則」を<佐野史郎>、「江口菜々子」を<武藤十夢>が演じています。『レミングスの夏』(2016年)の<五藤利弘>監督(51)が、2009年にドキュメンタリー番組の取材で<矢川>さんと知り合ったことから企画が生まれ、約10年をかけて完成させた作品です。