かつて英ロンドン動物園で飼育され、その後自然史博物館で展示もされた「オオサンショウウオ」が未発見の新種に属し、両生類として世界最大でもある可能性があることが判明しています。
「オオサンショウウオ」はもともと中国の中部、南部、東部に広く生息していた 「チュウゴクオオサンショウウオ」 として知られるこの種は、体長約113センチ、体重約50キロの大きさにまで成長します。
今回、研究者らは博物館の標本や野生種の組織サンプルから「オオサンショウウオ」の個体17匹分を分析。その結果、これまで「チュウゴクオオサンショウウオ」は1種とされていましたが新種の存在が明らかになっています。
この新種は1920年代から30年代にかけて、ロンドン動物園を運営するロンドン動物学会で飼育されていました。当時から通常の「オオサンショウウオ」と異なる特徴が見られましたが、新種と認定されるには至っていませんでした。
新たな研究では、この「オオサンショウウオ」が他とは別の種に属することを確認。個体によっては体長が約180センチにまで成長するとしています。これは今日地球上で存在が認められている両生類8000種前後の中で最大となります。
さらに研究者らは、これまで1つの種とみられてきた「オオサンショウウオ」を3つの種に分類しました。このうち3番目の種については組織サンプルでのみ存在が確認されています。
研究論文の主筆者を務めたロンドン動物学会の<サミュエル・ターベイ>氏は「分析の結果、「チュウゴクオオサンショウウオ」の種は310万~240万年前に枝分かれしたことが分かった」と説明。この年代に起きた中国大陸の山岳の形成により、同一種の生息地が分断され、それぞれの種が異なる環境で独自の進化をたどったとの見解を示しています。
現在「オオサンショウウオ」は高級食材などとして取り引きされ、世界的な生息数が激減している。種の多様性に関する今回の発見が、「オオサンショウウオ」を保護する取り組みの一助になってほしいと<ターベイ>氏は期待を寄せています。
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投稿日 2019-11-08 08:58
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投稿日 2019-11-08 09:19
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投稿日 2019-11-08 11:06
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投稿日 2019-11-08 12:13
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