< 公開された藤田美術館蔵の国宝「曜変天目」 >
奈良市の奈良国立博物館は12日、瑠璃色の斑文で知られ、特別展「国宝の殿堂 藤田美術館展」で展示する国宝の茶碗「曜変天目」を報道陣に公開しています。特別展は4月13日(土)~6月9日(日)です。
「曜変天目」は完全な状態で現存するものは世界でわずか3点(または4点)しかなく、そのすべてが日本にあり国内の3点はすべて国宝です。他の2点もMIHO MUSEUM(滋賀県甲賀市、5月19日まで)、静嘉堂文庫美術館(東京都世田谷区、13日~6月2日)で公開されます。
「曜変天目」は中国の南宋時代(12~13世紀)に福建省の建窯で焼かれた黒いうわぐすりの碗のうち、窯内で偶然に美しい光彩が生じたものをいいます。室町時代の文献『君台観左右帳記』において、「曜変」は、唐物茶碗「土之物」(陶製の茶碗)のうち、もっとも貴重で高価な茶碗として、分類格付けされています。
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