『サニーサイドエッグ』荻原浩(創元推理文庫)
5月
28日
探偵事務所らしい仕事の依頼を待ち続けているのですが、なぜか依頼はペット探しが舞い込み、今回も小料理屋を営む<長尾千春>から、「ロシアンブルー」の<リュウ>の捜索を依頼されます。
前後して、馴染のバーのマスター<J>からアメリカからの16歳の帰国女子<茜>のバイトを頼まれ、助手として<リュウ>の発見の手伝いをさせます。
重ねて、「東亜開発」というヤクザ組織から、これまた「ロシアンブルー」の<チョコピー>を三日で探せとの脅迫じみた仕事が舞い込みますが、<リュウ>と<チョコピー>は同一の猫であることが分かります。
ペット探偵を主人公に据えているだけに、猫の行動分析が細やかで、また一途な<最上>の性格がよく表れていて、楽しく読み終えれました。