『千里伝』仁木英之(講談社文庫)
11月
15日
崑崙の女王で天地創造の女神<西王母>は、1000年前に天地を望み通りに作りかえることのできる伝説の秘伝「五嶽新形図」を残し、再度新たにこの世を継がせるべく3つに種をまいて神代の世界に戻ります。
その3つの種は、武将の息子<千里>であり、狩の名人<バソン>、そして少林寺の若き武者<絶海>でした。
この3人が、謎の道士<趙帰真>共々「五嶽新形図」を求め、かってこの世から追い出された王<共工>が派遣した武者との戦いが繰り広げられ、人間界が無事にこのまま存続するかという物語で、主人公<千里>の高慢な態度が気になりながらも、彼自身の成長物語としても、面白く読み終えれました。