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- 『配達あかずきん 成風堂書店事件メモ』大崎梢(創元推理文庫)
駅に近いファッションビルの6階にある「成風堂書店」を舞台に、24歳のしっかり者の<木下杏子>と、推理の感が鋭いアルバイトの女子大3年生<西巻多絵>が、書籍や書店にまつわる事件の謎解きを中心に5話の短篇が収められています。
著者は13年間書店に勤務していた経験があり、書店業界の日常実務を細かく描きながら、ミステリー仕立ての謎解きが絡まり、この『配達あかずきん 成風堂書店事件メモ』がデビュー作品(2006年5月刊行)になります。
冒頭の『パンダは囁く』は、新潮文庫 < Yonda? Club > のキャラクターの「パンダ」が謎解きの中心になり、タイトルの『配達あかずきん』は、美容院や喫茶店などに配達する業務を軸に、天然ボケキャラの<吉川博美>が登場、結末を予想する読者を見事に煙に巻いています。
<成風堂書店事件メモ>シリーズとして、今までに『晩夏に捧ぐ』 ・ 『サイン会はいかが?』が刊行されていますので、また順次読んでみたい書店ミステリーです。
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