今年の読書(84)『殺意の連鎖』ローリー・アンドリューズ(ハヤカワ文庫)
7月
5日
自分の研究として、スペイン風邪ウイルスのゲノム解析を行っていましたが、FBI長官ポストにつきたいという野望を持つ新所長の就任で、軍基地周辺で発生している女性連続殺人事件の捜査に駆り出されてしまいます。
自分本来の研究とは違い、納得できない捜査に反発しながらも、事件の真相に近付いていきます。
著者自身が世界的な遺伝子学の権威であり、国際的な知名度もありますので、興味深い遺伝子の世界が楽しめました。
AFIPの移転問題に絡み、親しくなった下院議員とのロマンスなども散りばめられ、脇役たちの人間性も良く表現されており、ラブサスペンスとして楽しめた一冊です。