“森の「躍動感」”《襍観 ・/・拈華微笑9》

キンラン(金蘭) ラン科 別名... キンラン(金蘭) ラン科
別名;キサンラン、オウラン、アリマソウ、アサマソウ
生き活きと野に立ってる。
いきものそれぞれが、生活を営ん... いきものそれぞれが、生活を営んでいるやに見える。
ギンラン(銀蘭) ラン科 ギン... ギンラン(銀蘭) ラン科
ギンランの別名を知らない。どなたかご存知なら教えてほしい。
ササバギンラン(笹葉銀蘭) ラ... ササバギンラン(笹葉銀蘭) ラン科
画像は、植林されたブナ林。ブナ... 画像は、植林されたブナ林。ブナの成長はとっても緩やか。
そんな林縁に金蘭達は、静かだが・・踊っているように躍動感をみせる。
春から秋にかけて、色々な「顔」がわが目を楽しませてくれる。
他人には教えたくない、とっておきの空間。
高原の避暑地で散策してる感覚におちいる場所である。





今年は、4月半ばから5月の連休にかけて、沢山の金蘭・銀蘭と出会えた。
蕾の時、開花した時、見せ場を終えた時と、、、!
それぞれの表情は豊かで「花の命」を強烈に、躍動感を以って魅せてくれた。
立ち姿は、バレリーナが舞っているように、姿勢よく楚々としている。
年々増え、広がりを見せてる彼らの生き様は、何か訴える感さえ伝わってくる。
今や全国では絶滅危惧Ⅱ類(VU)、埼玉では絶滅危惧ⅠB類(EN)である。

《キンラン属》
キンラン属(Cephalanthera)は,東アジアを中心に広く分布する地生ランの仲間。
日本にはキンラン・ギンラン・ササバギンラン・ユウシュンラン・クゲヌマランの5種が自生。
身近な環境に生育する植種で野草好きには春を満喫、感受できるののプリマドンナである。
ランらしい草姿と丹精な花色を持つ魅惑的な植物。
野草愛好家には栽培できないと語られ,野に置くべき花と伝えられて来た。
しかし、人里近くに自生するため自生地からの移植・盗掘が後を絶たず減少(自生地)している。
更には、宅地開発で自生地も減少、今や絶滅危惧種となってしまった。
ラン科植物の殆どは "ラン菌" と呼ばれる共生菌から栄養を得て生きている。
落ち葉の腐葉土も重要である。菌への依存度が高いほど栽培が難しいのだが。。。!
国内産キンラン属における種毎の共生菌への依存度の高さは,大方次のような順。
ユウシュンラン > ギンラン > ササバギンラン > キンラン ≒ クゲヌマラン?
左に行くほど菌への依存度が高まる。つまり性質が腐食ランに近づいている。
キンラン属の共生菌は、樹木の外生菌根菌で鉢栽培では上手く育たない。
ラン科植物の共生菌は腐食菌(落ち葉や枝を腐らせる菌)や菌根菌(生きた植物の根に共生する菌)。
キンラン属植物を栽培するには、依存している共生菌(イボタケ・ベニタケ等)が、
共生している相手の樹木(ブナ科・マツ等)を同時に育てる必要がある。
ラン・菌根性樹木・菌根菌の三者共生関係を構築する必要があるのだが!?!
人間は、わがまま身勝手だと思う。、而して都合よく園芸的に創作してしまう!!
最近、ランの生産業者が、 "キンランの無菌培養苗を作ってしまった。
この "無菌培養キンラン" 山野草と同様に育てられると言われている。
混植には,キンランの共生菌の依存相手であるブナの仲間(コナラ・シイ・カシ)、
あるいは、マツの仲間(クロマツ・アカマツ)も用いられている。
※キンランの共生菌は樹木の外生菌根菌であり,腐食菌ではない。※
キンランは、この仲間で唯一商業生産が為されている種。
早春に他の植物に先駆けて,鮮やかな黄色の花を多数咲かせる。
この仲間では共生菌への依存度が低い方であるのだが、、,?
典型的な里山の植物,大切に見守りたい。庭ではなく森の精であってほしい。
ギンランは、キンランに少し遅れて白い花を咲かせる種。
花に苞葉は無く,通常の根とともに太い紡錘状の根を多数持つ。
菌への依存度が高く,自生地での観賞に尽きる。

ササバギンラン、ギンランに似るが、長い苞葉を持ち全体にギンランより大きい。
個体数が比較的多い種で,環境適応能力が、他種に比べて高いか???
様子。 ギンランより幾分か依存度は低いが,こちらも栽培は難しい。

クゲヌマラン。ギンランに似るが,葉に光沢があり,花に距がない。
本来,太平洋側海岸の限られたクロマツ林にのみ分布する種!!だが,
最近、日本各地で大群落が確認されている。

ユウシュンラン、日本に自生するキンラン属の中では最も共生菌への依存度が大きい種。
葉が非常に小さく,炭素同化の殆どを菌に頼っていると考えられている。
近間の里山では、金蘭・銀蘭しか出会っていないが見落としているかもしれない。



「大和市泉の森」


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“森の「静」”《襍観 ・/・拈華微笑8》

ハンショウヅル(半鐘蔓) キン... ハンショウヅル(半鐘蔓) キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名:Clematis japonica
蔓性植物の片鱗が伺える。。。! 蔓性植物の片鱗が伺える。。。!


森でもあまり見かけない花、近間の里山では1ヶ所だけ観察出来る場所がある。
ひっそりと慎ましくも魅せる風情だが、地味な花である。
垂れ下がった姿は、なんとも言えず可愛らしい。
葉の脇から集散花序(最初の花が枝先に付きその下に次々と側枝を出し花がつく)を出す。
花径は20~30mm、暗い紅紫色の花、 花弁の様に見えるのは萼片。
萼片は4枚あって、外側には毛が生える。
葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)で向かい合って生える(対生)。
小葉は卵形で先は尖り縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。 葉質はやや硬く両面に短毛が生える。
花の後にできる実は細い卵形のそう果(1つの種子しかなく開かないもの)で、
残った羽毛状の花柱が尾のようにつく。
和名の由来は、花の形を火事を知らせる「半鐘」に見立てたものだ。
半鐘のある風景、都会では殆ど無くなっただろう??

学名の“Clematis japonica”で分かるように、日本の固有種である。
同族のミヤマハンショウヅルやセンニンソウは、見たことがあるが、
「シロバナノハンショウズル」には出会った事がない。希少種・・出会ってみたい。
5メートル向こうは、散歩の人々が往来している。
このつる性植物の周りだけに「静寂感」が漂う、、、!?!


「大和市泉の森」


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“春爛漫(2)”《襍観 ・/・拈華微笑7》

キリ(桐) ゴマノハグサ科 別... キリ(桐) ゴマノハグサ科
別名: キリノキ(桐の木)、ハナキリ(花桐)
キリは成長が早く、材質は、白くつやがあり、軽く(比重0.3)柔らかい。
箪笥・下駄などに用いられる。
女の子が生まれると桐を植え、嫁ぐ時に箪笥を作ってもたせる習慣もあった。
 清少納言『枕草子』第37段「...  清少納言『枕草子』第37段「木の花は」に、
「きりの木の花、むらさきにさきたるはなほをかしきに、葉のひろごりざまぞ、
うたてこちたけれど、こと木どもとひとしういふべきにもあらず。。。」


端午の節句、わが子たちが巣立って久しい。
だからというわけではないが、節句の飾りをしなくなった。
童謡に、「屋根より高い、鯉のぼり・・・」という歌詞があるが、
現代の景観には、似合わない。時代を感じるが、どこか懐かしい。
風の強い、曇り空の里山辺り、我が幼少期の風情がそこにはある。
民家の座敷に五月人形が飾られていた。

長男、次男に白糸・赤糸威褄取鎧 (おどしつまどりよろい)を、
忠実に模した鎧を作って貰った。今はどうなっているだろうか??

「大和市泉の森・民家園」


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“春爛漫(1)”《襍観 ・/・拈華微笑6》

エビネ(海老根) ラン科(自生... エビネ(海老根) ラン科(自生種のエビネか否か??)
江戸中期には園芸種が沢山、作られたらしい。
『花壇地錦抄』(1695)巻四・五「草花 春之部」に、
他偷草(ゑひねさう) 末。花形鈴のごとくさがる、故ニ鈴ふり草共いふ。色うす黄、葉ハ白らんのごとし。近頃(さいつころ)相州の在郷へまかりしに農家に此草植てなり。名を問侍れハ、かまがミさうと申き。是も鈴ふりの心か。花黄色成ハなんきんゑびねといふ
カジイチゴ(梶苺) バラ科  ... カジイチゴ(梶苺) バラ科  別名;トウイチゴ、エドイチゴ
民家園に植栽されてる落葉低木。何故か好きで年中観察している。
日本産キイチゴの代表格、果実はさっぱりとした酸味^^)。
ヒトリシズカ(一人静) センリ... ヒトリシズカ(一人静) センリョウ科
別名;ヨシノシズカ(吉野静)、マユハキソウ(眉掃草)
ヒトリシズカには花びらがない。白いブラシに見えるのは雄しべ。
雌しべは雄しべの根元にある。花弁も萼もなく、蕊のみと変わった花。
『花壇地錦抄』(1695)巻四・五「草花 春之部」に、
「やゆはき草 中末。ちいさき草也。
花形ハ宛(あたか)女中化装の具のまいはきのごとし。色白し」
ジュウニヒトエ(十二単) シソ... ジュウニヒトエ(十二単) シソ科
薄青紫の花が幾重にも重なったさまが十二単に似ているとか!?!
薄い青白い花とか環境によって花色が変化するのも探し街がある。
園芸種は良いとしても、困ったことがある。
同属のセイヨウキランソウをジュウニヒトエと称するので、花壇等で混同する。


早い、あっという間に皐月・5月に入ってしまった。
四月に出会った花々、毎年同じ種類だが趣が異なる。
時間の制約があって近間しか行けなかった。
それでも新鮮に・・初めて出会ったかの様に映る花々!!
煩雑な人間関係から離れて目の前にある野草。
只々見るだけで満足だ。

「2015・4.。。大和市泉の森周辺」

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“春うらら”《襍観 ・/・拈華微笑5》

ムラサキケマン(紫華鬘) ケシ... ムラサキケマン(紫華鬘) ケシ科
別名: ヤブケマン(藪華鬘)
小野蘭山『本草綱目啓蒙』22(1806)紫菫に、
「ムラサキケマン ノゼリ大和本草 ヘビマクラ信州 ヂザウノマメ越後
マンダラゲ キツネノチヤブクロ筑後 ヤブニンジン江州 ヤブゼリ」
ジロボウエンゴサク(次郎坊延胡... ジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索) ケシ科
和名のジロボウは、伊勢地方でスミレを太郎坊、この仲間を次郎坊と呼ぶに由。
小野蘭山『本草綱目啓蒙』(1806)延胡索に、
「和産、大葉・中葉・小葉ノ三種アリ。
中葉は紀州・勢州 田野路傍ニ多シ。
勢州粥見ニテ此花ヲ次郎坊ト云、
紫花地丁(スモトリグサ)花ヲ太郎坊ト云。
小児ノ戯ニ両草ノ花萼ヲ互ニ
ニリンソウ(二輪草) キンポウ... ニリンソウ(二輪草) キンポウゲ科
別名; ガショウソウ(鵝掌草)、フクベラ・フクベライチゲ、セキナ
一つの茎に2つの花を付けること... 一つの茎に2つの花を付けることで名が付いた。
まれに一個しか咲かないものもある由。
だが画像のように三輪の花を見つけた。でも三輪草ではない。
サンリンソウは、花柄の根本に付いている葉に葉柄がある!?!
明らかに二輪草花柄に見えるが???
ハナイカダ(花筏) ミズキ科 ... ハナイカダ(花筏) ミズキ科
別名; ママッコ、ヨメノナミダ、ツキデノキ
葉の真ん中に花が咲きいかだ(筏... 葉の真ん中に花が咲きいかだ(筏)に乗ったように見えることから付いた名前。
若葉は山菜として、テンプラなどで食べることができる。
雌花は、花は一つ。これは雄花。雄花は複数の花を付ける。

四月、新たなる出会い。現役を退いて久しいのに色々と!!
あちこちに出掛ける日々で元気を貰ってはいるが。。。
唯この季節、各地の温度差が激しくて一寸、くたびれていた。
それにしても気候が変わりつつあるのだろう。
今年は、弘前周辺、五所川原辺りでも連休には、完全な葉桜!?!
「お花見」を楽しみにしていたが・・・残念。

人との出会いもよろしいが、野に咲く花々、また会えたってたのしい。
早、皐月だが、、、四月に出会った花々、「春うらら」って感じ。
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“野の花達”《襍観 ・/・拈華微笑4》

フモトスミレ(麓菫)?? スミ... フモトスミレ(麓菫)?? スミレ科 (Violaceae)
学名:Viola sieboldi
ハルリンドウ(春竜胆) リンド... ハルリンドウ(春竜胆) リンドウ科(Gentianaceae)
学名:Gentiana thunbergii

「ふれあいの森」の隣が「泉の森」と呼ばれている里山。
泉の森からふれあいの森、その先は厚木飛行場の滑走路。
飛行場を思うと・・・飛行場を中心に半径500メートル、
こうした緑に囲まれていればよかったのに!!
「ふれあいの森」が人工的に植裁・整備された森とすれば、
隣の「泉の森」は昔からの里山、鎮守の森と映る。
しらかし林があったり、引地川の源泉があったり、と。
だが「泉の森」にはもうひとつの顔が存在する。
森の北西部分に「大和加圧ポンプ所と配水池」が設置されて、
ポンプ所の裏手に広葉樹の人工林がありその下に “配水池” がある。
その下、東側が引地川“水源地”で泉の森大池・小池には地下水が湧き出ている。
水質が悪くなった平成 4 年(1992 年)までは、近在の水道水に使っていた。
今は、相模川・酒匂川の水が供給されているが、平成12年(2000年)、
綾瀬浄水場からの水を貯え、災害時の飲料水確保目的に配水池が作られた。
貯水量は、50m四方、10m高の水槽に、水深8mで2万トンの水を貯えている。
非常災害時、近くに住んでる人々は、ポット持参で水を分けてもらえる。
ここの配水池は泉の森の一部の扱い、水源地の涵養林でもある。
大雨時の溜池機能、災害時の配水用、それでいて災害防止策が講じられてもいる。
森の仲には、散策路が設けられ自然林の中には入らないよう掲示されている。
植物観賞目的からすると、、、難儀なことだ。
花の向き等々、写真に取る位置関係に何とも苦慮する。何処も同じだが。。。!
森に接して民家が在ること等、林床・・伐採等の管理が必要。結構大変である。
贅沢な悩みは、林床を綺麗に刈ってしまい全きの自然植生では無い部分が在ること。
雑木林を宅地化、残った林は100年先を見て整備・保全。
10年目頃から自然植生的に草花が顔を見せ始めた。自然は、強い。。。





「大和市・泉の森4/19」


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“野生化しつつある花”《襍観 ・/・拈華微笑3》

キバナカタクリ(黄花片栗) ユ... キバナカタクリ(黄花片栗) ユリ科 (Liliaceae)
学名:Erythronium pagoda;別名: アメリカカタクリ

シャガ(射干) アヤメ科 学名... シャガ(射干) アヤメ科
学名:Iris japonica ;別名: 著莪
ミツバツツジ(三つ葉躑躅) ツ... ミツバツツジ(三つ葉躑躅) ツツジ科(Ericaceae)
学名:Rhododendron dilatatum
別名: イチバンツツ(一番躑躅)、ムラサキツツジ(紫躑躅)

綺麗に植栽されてる「緑の見本園」。それでも園芸種的でない花を探す。
自分でもへそ曲がりって思うが、野草、一辺倒である。
ふれあいの森管理者・ボランティアによって植裁された植物。
多種に渡るがこの節は、野生化したシャガ・キバナカタクリを見た。
整備されて数十年経つと野生化してもおかしくなく、立派に映る。
見本園入り口アーチをくぐると立派なミツバツツジが咲き誇っていた。


「大和市・ふれあいの森4/09」


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“芝桜”《襍観 ・/・拈華微笑2》

ピンクの花をアップすると、数種... ピンクの花をアップすると、数種類の花の形・色があることが分かった。
シバザクラ(芝桜) ハナシノブ科(Polemonioideae)
学名:Phlox subulata
白い花。 白い花。
シロバナの蕾も趣があった。... シロバナの蕾も趣があった。
開花始めも魅せてくれる。花弁の... 開花始めも魅せてくれる。花弁の開く所を高速度カメラで觀察したくなる。
小さな世界にロマンが広がる。。。!
撮り方が悪くてうまく表現できて... 撮り方が悪くてうまく表現できていないが、
此の斜面全体が芝桜で覆われると壮観だ。

身近な「森」(里山公園)、大きく分けて異なった景観を楽しめる。
一つは、雑木林の荒れ地を整備してできた公園「ふれあいの森」。
野外宴(親水広場)もできる広場もあって4月始めは花見で盛り上がっていた。
植裁・整備されてるハーブ田、緑の見本園、四季折々花が咲いている。
桜が散って、植裁されたチュウリップ等の花が盛りを魅せる頃、
森入口の斜面に繰り広げられる芝桜が花を見せ始めた(4月9日)。
最近は、斜面一面に芝桜が敷き詰められていないようだ。
色々な土壌作りをしているのかもしれない。
一枝々々に魅せる花をアップで見ると可愛いものだ。
芝桜って花期がながぁ~いのか、2週間も咲き誇っている(4月24日)。

「大和市・ふれあいの森(4月9日)」

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“写真・写真機”《襍囈 ・/・叛逆のろれつ2015/4》

“写真・写真機”《襍囈 ・/・...

桜前線は、北上し今頃は東北・・盛岡・八戸・角館辺りが開花してるか??
今年は、身辺の桜めぐりをしなかった。5箇所ほどある桜並木。。。
その中の「千本桜」と呼ばれている並木を眺められなかった事は一寸心残り。
あの並木、、、治水工事・樹の寿命もあるか?今年を最後に伐採されてしまう。
最後の桜並木散歩、と思いながら・・・機を逃してしまった。
同様に鎌倉鶴ヶ岡八幡宮参道の段葛もリニューアル中。
愈々以って、人混みを嫌う傾向にある者の行き場が限られてきた??
縁あって訪れる所々でも人混みをさけてる。花を愛でるだけで良いのだが。

桜、樹々・草花・・植物全体で野生種(自生種)に出会いたいと強く思う。
自ずと目的地は限られ、そして訪れるには、時間をも要する。
而して人気の地は、カメラマンが多くじっくりと觀察できない。
そんなこんなで、焦り始めた昨今である。
先週、自室に監禁??されてしまった^^)。
それを良いことに、古き悪友が押し寄せてきた。

日本製カメラの技術性能水準・高さは、世界を圧巻している。
悪友達も“デジイチ・コンデジ”が主流になった。
以前のフィルムカメラを使う面々は極めて少ない。
モノクロームしか使わなかった偏重人もフィルムは使わなくなった。
デジカメ & ソフト、かつての煩雑かつ熟練を要した現像技術。
暗室にこもった時代が懐かしく感じられる。
カラー写真・・・僕の子供の頃は「天然色写真!?!」と言っていた。
そんな昔を知る、仲間諸氏、それぞれが曲者だ。
忌憚のない意見で喧々囂々だが、長いことお付き合い願っている。
来訪、最長老のT氏は、クラシック音楽家のプロフィール写真を撮り続けて。
写真家と言えるが、主職は、音楽プロモーターであった。
仲間の中で唯一現役だったS君も3月で引退した。
彼は、我々にデジカメ進化を示しに来たと言えるかもしれない。
体調不良の見舞いに来たのではなかったのか??
否、カメラを見せて元気づけようと連れ立ってくれたか、感謝せねばなるまい。
持参したユニークなカメラ、その性能に一同感嘆のため息。
試写に出かけたいが、生憎の雨。写真機^^)談義に花が咲いた(^O^)/!!
目の前のデジカメ・・・酔狂なカメラだ。単焦点レンズであるのに??
一連のシリーズは、「スゴイね、でも扱いづらい」って印象だったのだが!?!
AF性能・JPEG画質でも精緻な描写、JPEG撮って出しの安定感は!!!溜息ものだ。
操作性も改善され何とも“凄い”としか言いようがない。
デジタル臭くないソフトなイメージに撮れる。
超高精細と立体感を生み出す3層センサー搭載。
そのセンサーの為に専用設計された50mm F2.8のレンズを搭載している。
1画素単位で色表現が出来る、サビとか影の微妙な色合いを見事に表現してた。
立体感、淡い中間色の表現、シャドウのトーン階調も豊かで、滑らか。
更には、コンバージョンレンズの性能、立体感・シャドウ部の階調も豊か。
最短撮影距離と最大撮影倍率が(22.6cm/1:3 → 29.4cm/1:3.6)へ変わるが!!
マクロ倍率は下がるが、深いボケ味がこれまたいい。
日頃うるさい事を曰わる面々の感想だから驚きであった。
しかし、よくよく考え見れば撮りての技量でもあろうに。
古きレンズも面白い効果を出すことは、分かる。
画質表現の素晴らしさ、デジカメの進化だろう。じっくりと被写体と向き合えばよい。
色や解像力だけでないその場の空気・雰囲気を誠実に魅せる。
昨今、愛好家が好んで使う古き良き「玉」もよろしかろうが、それを超越している。
何より面倒を排除できる。感動の機材の出現だ。
改めて思うは、撮り手の技量。
世に溢れる写真の見苦しさ、よくもまぁ・・・掲載するものだと!?!
コンペとか写真サイト。。しかし・・・日本経済の底力を担っていようか。
大砲が並ぶ姿は圧巻だが異様だ。好きになれない鳥撮影軍団(単に僕のこのみだが)。
機材を駆使することもさることながら、表現力に神経をとがらせない短絡思考。
ある種のデジカメ成熟期に入ったのを実感する機材の出現。
元気に被写体と対峙せねば・・・、
s君、ありがとう・・・・紫陽花めぐりが更に楽しくなった、と脳裏をかすめた。


『SIGMA dp3 Quattro』

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“再び・ヴリーツェンの桜!!”《襍囈 ・/・拈華微笑1》

“再び・ヴリーツェンの桜!!”...
部屋の窓から見ゆる桜も葉桜になり緑が清々しい、が。。。
戦後70年にして、未だバッシングを受けてる敗戦国!!日本。
更には、政争を仕掛けられてる現状・現況、何とも忍びがたい。
海を挟んだ隣国(2国)だけに悪しき日本軍人が居留していたのか???
而して現今を思うと沖縄に関する報道が偏向してるのでは、と危惧する。

ブログルを使わせて頂きはじめた頃に記した「ヴリーツェンの桜」、
今のブログル仲間、そして若き友たちに新年度^^)始めのブログとして、
再度、紹介し、現況の日本、日本人を深慮したい。

      ※  ※  ※  ※2005/04/21;bloguru投稿※  ※  ※  ※
例年この頃になるとある事を思い出す。
ドイツ北部旧東ドイツ・ポーランド国境近くの町ヴリーツェン(Wriezen)の桜の事だ。

ある時、この町に第二次大戦終焉前後時期に一人の日本人が、活躍していたと知った。
「肥沼信次医学博士」 昭和9年日本医科大学卒業後、東京帝国大学医学部放射線教室を経て1937年ドイツのベルリン大学(正式名フリードリッヒ・ヴィルヘルム大学。現フンボルト大学)の医学部放射線研究所に入り、数々の研究成果をあげ東洋人として初めて教授資格を取得した偉人の足跡。
日本では余り知られていないが、ドイツの小中学校の教科書にも載る医学博士である。
1998年ごろ日本の新聞紙上やテレビのドキュメンタリーでも取り上げられていたが、一般的には知られていない偉人ではないか。
旧制中学時代、アインシュタイン博士に憧れ、キューリー夫人を尊敬しドイツに憧れていた。数学が好きで東京帝大医学部時代「数学の鬼」と言われてた。
1937年春にドイツに向かい、伝染病研究所(初代所長は結核菌発見者のコッホ)に入所した。フンボルト奨学生としてベルリン大学(現フンボルト大学)の放射線研究所で研鑚しその後研究員となった。
博士は、ナチスドイツへの宣誓書を提出させられるが、
「私はフリーメーソン結社に所属したことないことを、ここに宣誓します。」
「私は純潔な日本人であり、日本国籍を有する事をここに宣誓します。」と、
ヒットラー総統への忠誠を示すものではなかった。
当時のドイツではドイツ人でも4代前までユダヤ人の血が混じってないドイツ人であることを証明しなければならなかった。
増してや日本人である。この宣誓文は、博士の意志の強さと勇気を示したものだろう。
 1945年3月18日にベルリン在留日本人に帰国指示がくだったが、博士はドイツ残留を選択した。戦時下で、ベルリンの住居が壊れエバースヴェルデに疎開していた博士は腸チフスが蔓延し、医師のいないヴリーツェンに向かう。
チフスを恐れ誰も行きたがらない地にである。
当時の病院職員の言では、「肥沼先生は、疲れを知らず、いつも笑みをたたえ、
ドイツ語がそれほど流暢なわけではなかった(これは方言の強い事から)が、患者に絶えず話しかけていた。
7人いた看護婦も、5人が死んだ。町にはチフスが蔓延し、近くの難民キャンプでは性病も広がった。
生活物資も薬も不足していたが、博士は多くの人を救った。」
「子供が起きて、何か食べれば、もう大丈夫ですよ。」と親達に言ったものだった、と。」
寝る間も惜しみ医療活動を続けていたのである。献身的な対応が伝えられている。
「ある日、5キロ離れた緊急難民収容所にチフス、マラリア、赤痢患者の往診に出かけたが、若い准看護婦がこの世の光景とは思えぬ惨状に入ることができずにたたずんでいるのをよそに、博士は、自分の身の危険もかえりみずに診察を始め、彼女の方をふりかえり「君の使命感はどうしたんだ。」とやさしく言ったという。
准看護婦は、その言葉に、躊躇していた自分を恥じるとともに、気の遠くなるような感動にうたれ、医療の何たるかを教えられたと語っている。父親の発疹チフスを治療してもらった子供の言では、近在の村にまで何度も往診をしてくれたと、。
一人の婦人の言では「家に来てくれるお医者さんなどいなかった。先生は診察したあと持ってきた薬を全部置いていってくれました。また、肥沼先生は診察料のことを口にしませんでした。うちだけでなく、他の家ででもです。人を慰め、握手を求め、薬を運んで救助を急いでくれて……。すべてが狂乱・興奮状態であった時代にですよ。本当にそういう先生がいたのかと、今の人には信じられないでしょうけど、大変素晴しい尊敬できる方なんです。」
博士が治療した部屋が、まだそのまま残っていて、婦人は、肥沼博士のことを、子々孫々伝えていくという。
異国の地で伝染病センター医師として、働き、薬が不足すれば、荷馬車を繰り、すし詰めの鉄道に乗り、または徒歩で、分断べルリンの危険地域や米軍駐屯地から命からがら薬を入手してきた。
ヴリーツェンの人々は肥沼博士が異国の地におりながら家族の事を全く話さなかった事で、家族が居ないものと思っていた。
病魔に倒れた博士は、最後に「日本の桜は大変綺麗です。みんなに見せてあげたいな。」であった由。
肥沼博士自身もチフスに感染したのだが、博士は、看護や薬を使う事さえも拒みヴリーツェンにて1946年3月8日に死去された。
旧東ドイツ時代は秘密警察の問題も有り公に賞賛する事は出来なかったが、
その墓は病院の同僚や村民によってずっと大切にひっそりと守られてきた。
80年代以降、肥沼博士に対する関心が高まり、1993年には、市役所の顕彰版にその名前が彫られ、1994年には名誉市民号が贈られ、日本の遺族にも連絡が取れたのである。
1994年7月1日には、肥沼博士の記念碑の除幕式が行われた。
ドイツの代表的新聞FAZ紙で13面の4分の1ほどを割いて紹介している。
統一ドイツになって肥沼博士の話は知られるようになり、肥沼博士の兄弟が墓参した折、日本の桜の苗木の送呈、寄付で桜の樹が増え、今や、町中に桜が見られる。これらのことにはヴリーツェン近郊在住、画家の横尾龍彦氏の尽力が大きい。更には、博士の功績を称えて1991年より記念柔道大会「肥沼杯」が命日の3月にあわせて開催されている。参加国はドイツ、ポーランド、日本、10歳から12歳の自由参加で、大会初日には博士の墓前に献花し、詣でている。
肥沼信次博士はヴリーツェンの人々の心の中に生きているのである。
前途有望な若い医師が、37歳で生涯を閉じた。戦争禍の悲惨さを思うのです。
今の季節になると、当地を今一度、訪れたいと思うが機会を持てずもどかしい。
今でも独逸の大学教授資格は、厳格であり、その資格たるや威厳ある。
博士の研鑽された時代は、現在と比較には成らないほど教授資格は崇高な地位であった。30代なかばで教授資格取得、とてつもない業績だった事がわかる。
博士の人間性・・・日本人として誇り、将来に向けても語り継ぐべきであると再度、掲載した。

**参考HP**
Home ホームページ - Lebensbilder 日独交流の群像 - Ko(y)enuma, Dr. Nobutsugu 肥沼信次博士(1908-1946), Arzt 医師
http://www.das-japanische-gedaechtnis.de/lebensbilder-a-z/koyenuma-dr-nobutsugu1908-1946-arzt.html
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