「1ドル=146円88銭~146円90銭」
7月
11日
11日午前の東京外国為替市場で、円相場は下落でした。12時時点は「1ドル=146円98銭〜147円00銭」と前日17時時点と比べて72銭の円安・ドル高でした。12時前には「1ドル=147円03銭」近辺まで下げ幅を広げる場面がありました。
10日、<トランプ米大統領>が、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」でカナダからの輸入品に対して8月1日から(35%)の関税を課すとの書簡を公表しました。米国が交渉中の各国に対しても強硬的な関税政策を進めるとの思惑が一段と強まり、景気が下押しされるとの警戒から、円やユーロなどの主要通貨がドルに対して売られています。
カナダドルへの売りも膨らんだ。カナダドルは、<トランプ米大統領>が書簡を公表する前には「1米ドル=1.36カナダドル台半ば」で推移していましたが、公表後は一時「1米ドル=1.37カナダドル台前半」まで米ドル高・カナダドル安が進んでいます。
10日、日銀が発表しました7月の地域経済報告(さくらリポート)は、<トランプ米政権>の関税政策への警戒がにじむ内容でした。関税の影響で企業収益が下振れした場合は、賃上げの実施に懸念を示す声があったことが報告されています。米関税政策の不確実性が高まるなかで、日銀の早期利上げ観測が高まりにくい点も円相場の重荷となりました。
10時前の中値決済に向けては、「ドル不足」との声が聞かれ、輸入企業など国内実需勢による円売り・ドル買い観測が広がったことも、円相場を押し下げています。