『折にふれて』@<村田陽奈>監督
5月
30日
京都芸術大学映画学科の卒業制作として9人の学生が中心になって製作し、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024国内コンペティション長編部門優秀賞を受賞した作品『折にふれて』が、2025年5月31日より公開されます。
「いるのにいないような存在の家族を描く」ことをテーマに、画面サイズを自在に変化させ、見えないものを音で表現するなど、大胆かつ繊細な演出で描いています。
もうすぐ20歳になり、ひとり暮らしをすることになった「ふみ」です。おせっかいな父と、10歳年上の兄「むっちゃん」と3人で暮らしていますが、兄の「むっちゃん」は10年間、部屋に閉じこもったまま一度も姿を見せず、部屋の前に食事を置き、ノックで知らせるのが「ふみ」の役目でした。
徐々に透明な存在となっていく「むっちゃん」と、見て見ぬふりをする父。彼らを残して家を出ることにもどかしさを抱えた「ふみ」は、ある日、日の沈まない不思議な町に迷い込み、そこで「むっちゃん」と邂逅します。幼い頃のように楽しい時間を共にする2人でしたが。
監督を務めた<村田陽奈>をはじめ、メインスタッフやキャストのほとんどは、今作が長編デビュー作になります。映画『福田村事件』やNHK大河ドラマ『青天を衝け』などに出演するベテラン俳優の<水上竜士>が父親役を務め、「ふみ」に<本田朝希子>、「むっちゃん」に< 豊山紗希>が扮し、<村田陽奈>監督が、2021年に手がけた短編『水魚の交わり』が併映で劇場公開されます。