9日午前の東京外国為替市場で、円相場は大幅高となりました。12時時点は「1ドル=145円70〜72銭」と前日17時時点と比べて1円69銭の円高・ドル安でした。米関税政策で貿易摩擦が激化し、米国などの景気が悪化するとの懸念が強まっています。日本時間9日午後1時1分に米相互関税の発動を控え、日経平均株価が大幅安となり「低リスク通貨」とされる円の買いを誘いました。
日米関税交渉について、<ベッセント米財務長官>は「通貨問題」も議論する姿勢だと伝わっています。米国が、(日本の)通貨安を批判しているため、円相場の押し上げ材料になっているようです。
日銀の<植田和男総裁>は、9日午前の衆院財務金融委員会で、<トランプ米政権>の相互関税について「内外の経済・物価を巡る不確実性は高まった」と語っています。従来通りの姿勢を維持したとの受け止めは円の買い材料となりました。10時前の中値決済に向けては、「若干、ドル余剰との見方があったものの「相場のボラティリティー(変動率)が高く、商いは薄い」とされています。