8日午前の東京株式市場で日経平均株価は反落し、午前終値は前日比471円65銭(1.20%)安の3万8861円09銭でした。米長期金利の上昇(債券価格は下落)を受けた前日の米株安や中東情勢の悪化懸念で、投資家のリスク回避姿勢が強まり、電子部品や金融など幅広い銘柄で売りが優勢でした。
7日の米株式市場では主要3指数が下落でした。米経済の底堅さを示す経済統計の発表が相次いでいることから、米長期金利が2か月ぶりに(4%台)まで上昇。株式の相対的な割高感を警戒する売りが膨らんでいます。中東情勢の悪化に対する警戒感も投資家心理を冷やし、東京市場でも朝方から投資家が買い持ち高を減らす動きが優勢でした。
8日の香港株式相場でハンセン指数が急落すると、日経平均は下げ幅を拡大しています。きょうから再開した上海株式市場は大幅高で始まったあと、上げ幅を縮小するなど、中東情勢の悪化懸念がくすぶり、世界的にリスクオフの動きが広がっています。
最新型スマートフォンの販売伸び悩みを理由に、アナリストが投資判断を引き下げた米アップルが(2%)下落したことを受け、東京市場でもアップル関連銘柄に位置付けられるTDKや村田製などの電子部品株が売られました。前日まで買われた銀行や保険などの金融株の下げも目立っています。半面、中東情勢の緊迫化を受けた原油相場の上昇を受け、ENEOSなど原油関連株は物色されています。
終値は4営業日ぶりに反落し、前日比395円20銭(1.00%)安の3万8937円54銭で終えています。