4日午前の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、午前終値は前日比180円35銭(0.47%)高の3万8732円41銭でした。外国為替市場で円相場が「1ドル=146円台」と円安・ドル高方向に振れており、株買いを誘いました。日銀の早期の利上げ観測が後退していることも日経平均を引き続き押し上げています。
もっともイスラエルとイランの衝突など中東情勢の緊迫は重荷となり、日経平均は下げに転じる場面もありました。
日銀の金融政策を巡り、<石破茂首相>が2日に追加利上げをする環境にないと発言して以降、早期の追加利上げの思惑が急速に後退しています。将来的には金融政策の正常化が進むとみられていますが、株式市場では、少なくとも年内の利上げは難しいとの見方が強まり、買い安心感につながっています。
<石破茂首相>は午後2時からに衆参両院で所信表明演説を行います。経済政策やエネルギー政策では<岸田文雄>前政権の方針を踏襲する考えを示しています。自民党総裁に就任した直後に株価が急落したこともあり、足元では経済・金融政策に関する姿勢の軟化が目立っています。
また後場に入り、外国為替市場で円相場が小幅ながら上昇に転じたほか、週末とあって持ち高調整の売りも出やすくなっており、上値追いの動きは限られました。
終値は、前日比83円56銭(0.22%)高の3万8635円62銭で終えています。