アルツハイマー病新薬《レカネマブ》承認
9月
23日
薬価を決める手続きを経て年内にも実用化される見通しですが、対象が軽度アルツハイマー病患者と、その前段階の軽度認知障害の人に限定されるほか、脳出血などの副作用が一定数報告されるなど課題も残ります。
7月に本承認された米国では標準的な価格は年2万6500ドル(約390万円)。日本でも高額な薬価が予想されるため、財政圧迫も懸念されています。また進行抑制の働きは示されましたが、病状は回復しないため、患者や家族が効果を実感しにくいという指摘も出ています。
《レカネマブ》は患者の脳に蓄積し、神経細胞を傷つけるとされるタンパク質「アミロイドベータ」に結合して除去する抗体の薬。臨床試験では症状悪化を(27%)抑制し進行を遅らせる効果が認められました。一方で脳のむくみや、出血などの副作用も報告されています。