神戸残像(161)「神戸市立須磨海浜水族園」(2)
5月
30日
水族園として市民の教養とレクリエーションの場として大きな役割を果たしてきましたが、設備をはじめとする老朽化が進んでおり、今後これまで以上の集客を図るためには、抜本的な再整備による魅力向上が求められます。また、須磨海浜水族園が立地する海浜公園は、昭和60年代から変わっておらず、必ずしも市民ニーズを満たしているとは言えない状況であり、都市公園もこれからは「公園をどう使うか」が求められている時代のようです。
このような状況を踏まえ、再整備にあたっては、子育て支援・健康づくりや交流人口の増加など市の施策を実現するためにも、これまでの市民利用を継続させつつ、水族園及び海浜公園のポテンシャルを活かした再整備を行うことにより、須磨海浜公園エリア全体の魅力を向上させることが必要とされています。
海浜公園がより豊かな時間を過ごすための場となり、須磨海浜公園エリア全体の魅⼒を向上させるものとなることを⽬的として、須磨海浜⽔族園及び海浜公園を⼀体的に再整備する「Park-PFI制度」を活⽤した⺠間事業者の公募を⾏い、神⼾須磨Parks + Resorts共同事業体(代表構成団体 :株式会社サンケイビル)が、現在工事を進めています。
共同事業体は2023年5月16日、神戸市須磨区にある水族館「須磨海浜水族園」の後継施設を「神戸須磨シーワールド」と発表しています。新設される「神戸須磨シーワールド」は「神戸須磨シーワールドホテル」と併設。今年9月には、水族館以外の公園部分と、レストランやカフェなど「にぎわい施設」の一部が先行開業する予定です。
イルカとシャチのショーをそれぞれ楽しむことができ、彼らの水槽の近くにレストランが設けられます。アザラシやアシカの住む「シールアイランド」、草原の丘にペンギンが住む「ペンギンポイント」、ウミガメが泳ぎ産卵も行う「タートルビーチ」などが整備される予定です。1日券はおとな3100円、年間パスは11000円、神戸市内の小中学生は年1回500円といった料金体系が発表されています。