ファルコン昆虫記(834)網戸に止まる(39)【オオカマキリ】(5)の幼体
7月
30日
逆三角形の顔、常にこちらを睨んでいるかのような複眼、鋭いトゲの並んだ鎌状の前脚が特徴的。前脚を折りたたんだ状態で待ち伏せし、小型の昆虫や小動物を捕え、その顎で捕食します。
動いている獲物しか狙わず、生きた餌を与える必要がありますので飼育は難しく、捕食する前にゆらゆらと身体を揺らすのは獲物との距離を測るためだったり、風に揺れる植物と同じように揺れることで、その存在を相手に認識させにくくするためであると言われています。
卵が孵化する状態が気持ち悪いことで有名です。雌が卵を生む時は泡状で排出され、その 「卵鞘」 に小さな卵が数百個産み付けられています。これは外気温の変化から幼虫を守る膜となり、誕生の瞬間、幼体のカマキリはぶらさがった状態で大量的に誕生しますが、成体になれる個体は非常に少ないのです。
日本では主に 「オオカマキリ」、「チョウセンカマキリ」、「ハラビロカマキリ」、「コカマキリ」 などが生息しています。カマキリの分野は、あまり研究が進んでおらず、国内にどれだけの種が生息しているか未だはっきりしていません。