< 中国・甘粛省の洞窟で見つかった、デニソワ人のものとされる下顎の化石(画像:研究チーム) >
標高3280メートルの中国・チベット高原で見つかった人類の化石は、絶滅した「ネアンデルタール人」と近い「デニソワ人」のものだとする研究結果を、中国などのチームが1日発表しています。
16万年前のものとみられ、この地域で人類が暮らしていた最古の証拠になるといいます。
この地域に現代人の祖先が到達したのは早くて3万~4万年前。彼らが「デニソワ人」と交雑し、空気の薄い高地に適応できる遺伝子を受け取って今の住民にまで伝えたとの説があり、今回はそれを補強する成果となります。
国立科学博物館の<海部陽>介グループ長は「現代人にとって有益な遺伝子の一部は、古い人類から得られたようだ」と述べています。
化石は下顎の右半分の骨で、甘粛省の洞窟で見つかった。チームは奥歯の形や歯から抽出したタンパク質を分析しています。
「デニソワ人」はこれまで見つかっていたシベリア南部や今回のチベットの他にも広く分布したとみられ、アジアやオセアニアに現在住んでいる人たちの遺伝子にも痕跡が刻まれているといいます。
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