今年の読書(7)『オーパーツ 死を招く至宝』蒼井碧(宝島社)
2月
16日
貧乏大学生<鳳水月>の前に、瓜二つな男<古城深夜>が現れます。同級生の<古城>は「オーパーツ鑑定士」だと自称する。水晶の髑髏に囲まれた考古学者の遺体、夫婦の死体と密室から消えた黄金のシャトル......二人のコンビはさまざまな事件現場に立ち会う。さてうまく解決できるのか。
4つの事件から構成されていますが、いずれも物理トリックが用いられている。瓜二つな二人のやりとりは掛け合い漫才のようで、テンポよくストーリーは展開します。<古城>のオーパーツに関するうんちくが楽しめます。
4つの事件の舞台となるオーパーツに関連はなく、独立したお話かと思っていたら、最後に壮大なオチが待っています。二人の主人公が瓜二つと設定されたのは、必然性がありました。 シリーズ化が期待できそうな二人のコンビです。