今年の読書(13)『製造迷夢』若竹七海(徳間文庫)
1月
26日
ある日妹の友人が警察署に<一条>を訪ねてきた縁で、モノに残っている残留思念を読み解く超能力者<井伏美潮>と知り合い、彼女の協力で無事に事件を解決、その後の関わり合いを含めて五話が連作ミステリーとして納められています。
<一条>の上司<西村>は、<一条>の神がかり的な事件解明の捜査に目を置くと共に、<井伏>との関係を前向きに応援しながら、上層部に対しては一家言ある刑事として、名脇役として登場しています。
「現行犯逮捕手続書」が各短篇の冒頭に配置され、事件の概要が読者に示されていますが、どの事件もミステリー作家らしい構成で、面白く読み終えれました。