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今年の読書(132)『青い約束』田村優之(ポプラ文庫)

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今年の読書(132)『青い約束...
本書(旧題『夏の光』)が単行本として刊行されたのは2007年7月、加筆修正されて本題の『青い約束』に改題、2012年8月に文庫本として発刊されています。
文庫本発行から3年経過しているにも関わらず、今年の新聞広告で「男がなける小説」というコピーが記憶に残っていました。

銀行系列の証券会社で債券部門のチーフアナリストとして過酷な日々を送っている<宮本修一>は40歳、偶然20数年前高校3年生のときに起こった「ある事件」を機に音信を絶っていたボクシング部の同期<有賀新太郎>と再会します。

本書は高校生時代の<宮本>の恋人<純子>と<有賀>を巡る青春時代の回想と、「人が幸福になれる経済の仕組み」を夢に描いて金融業界に身を投じた現実とのはざまに揺れ動く男心を見事に描き、中年に差し掛かる男が誰しも抱く喪失感を漂わせながら、読者に「親友」とは何かという基本的な問題を投げ掛けながら、人生後半に向けての再生と希望の物語で、確かに涙する場面が多々ありました。

著者自らのボクシングの経験と、日本経済新聞社の現役記者という強み生かして日本金融界の現状を細かく分析、骨太な大人の青春小説として感動の一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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birdy
birdyさんからコメント
投稿日 2015-09-28 07:57

タイトルの「青い」がいかにも青春時代!と思わせますね。(*^^)v
青春時代の、あの不確かだけど燃えていた日々。
決して「赤」でも「黄」でも、ましてや「黒」でもない。

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ファルコン
ファルコンさんからコメント
投稿日 2015-09-28 16:44

皆さんあの時が「青春」だという時期がそれぞれあるんだと思います。
わたしは徹夜徹夜で設計コンペンの図面を手で描いていたころが懐かしいですね。(苦笑)

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