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- 『越女剣』金庸<岡崎由美監修:林久之・伊藤未央訳>(徳間文庫)
中国・香港・台湾をはじめ、華僑社会で「武侠小説家」として人気のある著者です。
本書はタイトルの作品をを含む3篇の中編からなっており、他には『白馬は西風にいななく』と『鴛鴦刀(えんおうとう)』が納められています。
どれも広大な中国大陸を舞台として、歴史的背景は要素的に薄いのですが、薄幸のヒロインのせつない恋を描いた『白馬は西風にいななく』、まぬけな強盗とのやり取りが面白い『鴛鴦刀』、表題作の『越女剣』は中国美人として日本でも有名な<西施(せいし)>と越王「勾践(こうせん)」の家臣<范蠡(はんれい)>の故事に由来した物語と楽しめました。
武侠小説として、聞き慣れぬ言葉や武器がたくさん登場してきますが、言葉の解説や武器の図録として巻末に絵が添付されているのが、ありがたい配慮でした。
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