初めて死刑判決に対する再審無罪が確定したのは「免田事件」の<免田栄>さんですが、先月3月27日(木)、1966(昭和41)年に起こった強盗殺人放火事件、いわゆる「袴田事件」として有名な<袴田巌>さんの死刑および拘置の執行停止並びに裁判の再審が決定されています。
本書は、「罪とはなにか、罰とはなにか、そして死刑とは」の視点から、著者の独自の取材で構成されたルポルタージュです。
世界的な流れは死刑廃止国が増えているようですが、その中で日本はいまだ死刑制度が存続しています。著者は積極的に存続派・廃止派の取材を進め、また死刑確定囚の面会を通して、日本国民としての読者に死刑制度の現状と疑問を投げかけています。
「オウム真理教サリン事件」のように明らかに犯罪の立証に疑問の余地のない事件から、冒頭で述べましたように冤罪とおもわれる事件までがある現状を俯瞰して、死刑制度の本質を見直すにはいい一冊でした。
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投稿日 2014-04-28 07:38
ワオ!と言っているユーザー
投稿日 2014-04-28 16:43
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