読み始めはのめり込むような内容ではないかなと感じたのですが、最後のページを読み終えたとき、「これはとてもいい一冊に当たった」というのが、正直な感想です。
主人公<石田徹子>は弁護士で、遠戚にあたる<小谷夏子>は7歳の時に嫌な思い出を持つ相手で、弁護士になりたての頃、結婚詐欺師としての<夏子>のトラブルに関与し無事に解決します。
第1章から第8章まで、この<夏子>のトラブルを扱っており、結婚詐欺師・絵画の取引・旅館の仲居・ペット産業・お見合いサークル等、様々なトラブルを起こしながら日本各地を転々としていきますが、<夏子>自身は登場することなく、あくまで<夏子>と接したことのある人物たちの人物評でしか語られません。
<夏子>の男に取りいるしたたかな性格と正反対の<徹子>ですが、いつしか読み手は弁護士としての<徹子>の歩んできた姿勢に共感を覚え、ラストは涙してしまう感動場面で終わります。
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