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- 今年の読書(79)『欧州純白(ユーラシアホワイト)』大沢在昌(集英社文庫)
上下巻合わせて1318ページという分量の、読み応えのある長編小説でした。
香港の中国返還目前の1997年から、中国本土からアメリカへと運び出されるヘロインの流通ルートが何者かによって閉ざされてしまいます。
新規ルートの開拓に、シチリアマフィアの代理人<パラッツォ>がロシアに出向いたとの情報で、連邦司法省麻薬取締局(DEA)の捜査官<ベリコフ>はロシアに飛びます。
日本では麻薬取締官<三崎>が、新宿の中国人組織に潜入捜査中に仲間を射殺され、運良く昔の縁で助かります。自らも表向きは死んだことにして日本最大暴力団<坂本組>との接触を続け、世界の麻薬市場を一人締めしようとする<ホワイトタイガー>なる人物の捜査に乗り出してゆきます。
ロシア・日本・中国・マカオ・台湾・ミャンマー等の裏社会の現状や、麻薬にまつわる話題も豊富で、また元CIAの工作員<タイニー>や、<ホワイトタイガー>の右腕としての不詳の女性<アニタ>などの脇役も多彩で、かなりの長編でしたが、最後まで結末が予測できずに一気に読める長編でした。
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