今年の読書(70)『贖罪』湊かなえ(双葉文庫)
5月
30日
空気のきれいな静かな田舎町に、東京から新工場の責任者という形で引っ越してきた10歳の女の子<エミリ>が、小学校で殺害されてしまいます。
それまで校庭で一緒に遊んでいた4人の女の子たち<紗英・真紀・由佳・晶子>たちは、<エミリ>を誘いだした犯人の顔を覚えておらず、また事件後3年経ち東京の戻ることになった母親<麻子>から、「あなたたちを絶対にゆるさない。犯人を見つけられなければ私に対して償いをしなさい」と言われ、それぞれの心に重い十字架を背負わされてしまいます。
物語りは、この重い事件を心の隅に抱えながら、その後の4人のそれぞれの人生に起こる出来事が、各人の懺悔を含めたことばで語り継がれ、伏線を散りばめながら、意外な結末へと突入してゆきます。
個性ある4人の人生譚でもあり、母親<麻子>の執念を感じさせる心理サスペンスとの印象もあり、緻密な構成が生きている読み応えのある一冊でした。
投稿日 2013-05-31 09:10
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投稿日 2013-05-31 18:18
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投稿日 2013-05-31 14:58
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投稿日 2013-05-31 16:45
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