14歳の少女<桂真紀>を主人公に、23歳になるまでの10年間を、丁寧に描いた8章からなる小説です。
少女から大人の入り口に差しかかるまでの出来事が、友達関係、親子関係、思いを寄せる男性関係の中で、これといった結末もなくなだらかに語られてゆきます。
「グラデーション」は、色彩の濃淡の変化、物事の段階的な変化に対応した言葉ですが、女の子としてどこにでもありそうな出来事の積み重ねを、心の成長とともに書き込まれています。
主人公の<真紀>は、美術大学に進み、美術の教職を目指しますが、残念ながら教師の道は狭き門で浪人となり、友人の絵画教室の手伝いをする現状で終わりますが、この先どのような人生の「グラデーション」を積み重ねて着くのかは、読書の想像の世界です。
多感な少女の心の動きを、それとなく感じさせてくれた一冊でした。
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投稿日 2012-05-23 13:48
ワオ!と言っているユーザー
投稿日 2012-05-23 22:51
ワオ!と言っているユーザー