7月
22日,
2021年
落語に学ぶ「リーダーシップ」(第六話)
落語に学ぶリーダーシップ、第六話の今日のテーマは
「人心掌握力」
ビジネスは論理的に戦略を組み上げ、達成目標をKPI(Key Performance Index)などに落とし込んでゴールを明確にして開始する。
そして進捗や成果を定量的・定性的に測定し、何が上手く行って、何が上手く行っていないのかを論理的に解明し、次の行動を決めている。
よく言われるPDCA、Plan-Do-Check-Actionのサイクルを回していく。
こう記述すると、ビジネスはいかにも理論的に進められているような印象を持ちます。
しかし、
これらのプロセスに関わるのは「ヒト」。
戦略を構築して商品・サービスを提供する側も、それを購入するお客様も、双方とも「ヒト」。
ヒトはいつもいつも論理的な動物とは言えないです。それは皆さんも日々感じているところだと確信します。
そんなチームメンバーや部下を動かすためには、論理的であれば良いという理屈は残念ながら成り立ちません。
そこで、どのように「人の心を掴む」のか、という点が重要となってくるのです。
今日は、この辺りに焦点を当てた落語をご紹介します。今日採り上げる演目も、またまたとても有名な
「百年目」
この演目は、大きな商いをしているお店の店主(旦那)と番頭さんとの物語。現代風に表現すると、店主とその店のナンバー2、上司部下の関係を取り扱った演目です。
昨日と同様に、落語のストーリーを文字で記述するのは、いささか憚られますが、内容をご存知ない方のために敢えてあらすじを記しておきます。
「サゲ」まで書いてしまうと、落語を聞く楽しみが半減してしまうかも知れませんが、どうかご容赦ください。
1.演目「百年目」のあらすじ
- 大店で商売を切り盛りする一番の番頭・治兵衛は仕事では真面目一徹の堅物。しかし実は、夜な夜な芸者をあげて嵌めをはずす遊び人だった。
- そんな姿をひた隠しにしていた治兵衛だったが、ある日芸者衆を引き連れて花見に出かけて、酒を飲んで派手に騒いでいるところで偶然、お店の旦那と鉢合わせてしまう。
- 「これまで積み上げた信用が崩れ去ってしまった。来年は自分の店が持てると期待していたのに、俺はもうダメだ。」
- 一番知られたくない相手に自分の本性を見られた治兵衛は、酔いが一気に覚めてしまう。翌朝、治兵衛は旦那に呼ばれる。
- 旦那が開口一番に切り出した言葉「治兵衛さん、ゆんべ、眠れましたか?」に、治兵衛は思わず号泣する。
- 「旦那に怒られる。もう来年はダメだ」と思っていた不安が、旦那のこの一言で一気に和らぐ。
(中略)
- 最後に旦那は治兵衛にこう尋ねる。「昨日会ったとき、いつも顔を合わせている仲なのになぜ『ご無沙汰しています』と言ったんだい?」
- 「あんな無用な姿でお会いしたもんですから、ここで会ったが『百年目(運の尽き)』と思いました」
2.浮かび上がる「リーダーシップ」
ではこの演目「百年目」から、どういうリーダー像が見えてくるでしょうか?
(1)リーダーの心構え
日頃の真面目な働きぶりからは、全く想像できない一番番頭の所業。店主の気持ちとしては、まずは裏切られたような気持になったのではないでしょうか?
「なんてことをしてくれたんだ!」と収まらない感情を、ぶつけたくなるのは無理もない。
信頼しているからこそ大事なお店を任せていたはずなのに、彼を信じた自分にも自信が無くなった。店主(旦那)としては心中穏やかではないと想像されます。
この旦那が最初に行ったことは、店の台帳(帳簿)のチェックです。
さすが大店の責任者、社長ですね。番頭が店のお金を使いこんでいるのではないか?
ここはプロフェッショナルの視点です。人への信頼と仕事への信用をきちんと峻別し、店への経済的損害をきちんと把握します。
帳簿はまっさら、きれい。使い込みなどという乱れた点は全くない!
この一番番頭を信じて、店の切り盛りを任せたことに店主は安堵します。
この後、店主は色々考えます。店主としての自分、そして、一番番頭の働きぶり。これからも商売繁盛に尽力して欲しいと願っている一番番頭の性格。
この後で、発想が柔軟になっていくこの店主が素晴らしい。よほどこの番頭を信用していたと想像されます。
嵌めをはずすことも、男の甲斐性として必要。この店ののれん分けを託する商売人、それくらいの人間味があった方が良い。部下を許す・認めることの大切さに気付く。リーダーとして懐の深さを示す部分ですね。
(2)部下の賢い操縦術
しかし、とにかく本人とは話をしなければならない。本人からの弁を聞こうと翌朝一番に、その番頭さんを呼びつけます。この演目のクライマックスのシーンです。
店主から大声で怒られる。大目玉を食らって、自分は馘になって、即刻荷物を纏めて故郷へ帰ることになる。これまでの苦労は何だったのか?でも仕方がない。自業自得とはこのことだ。
色々な想いが頭を巡ったことでしょう。小さくなって店主の前に出る番頭。
そこで店主が発する第一声が
「番頭さん、ゆんべ、眠れましたか?」
これには何と表現したら良いでしょうか?ぐっと来ますね!いっそ大声でどやされた方が気が楽かも知れません。
この問いかけに、話っと泣き崩れる番頭。
この後、演目の中で店主と番頭さんとのやり取りが続きます。
ここで私が感じ入るのは、
部下の振る舞いや、特に失敗や失態に対しては、
「頭ごなしではなく、まずは日頃の『労い』の言葉から」
伝える、ということ。これは一見テクニックのように感じますが、実は違います。
店のお金を使いこんだりはせず、自分で稼いだお金で遊んでストレスを解消する。それでまた店の仕事に一所懸命励む。その日々の一所懸命さを先ずはきちんと評価し、相手に伝えることが重要。
これが、リーダーとして、チームメンバーや部下に関わる際の心掛けだと感じます。その気持ちと行動がメンバーや部下の心に訴え、動かすことに繋がると。
いかがでしょうか?
ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ
7月
21日,
2021年
落語に学ぶ「リーダーシップ」(第五話)
落語に学ぶリーダーシップ。今日のテーマは
「パートナーシップ」
企業やビジネスにおけるパートナーシップというと、ビジネスパートナー、例えば取引先や協業している業者などを思い浮かべるかと思います。
社内や職場に目を移せば、プロジェクトを一緒に取り組んでいるメンバーや上司・部下など、パートナーシップは結果を出すための組織としては非常に大切な視点ですね。
一方、家族や家庭にまつわるパートナーシップというと、いかがでしょうか?
そうです!
あなたの隣には、人生において非常に大切な存在である「ライフパートナー」がいるはずです。
今日は具体的な落語の演目を採り上げて、パートナーシップについて考えて行きたいと思います。
採り上げる演目は、つと有名な
「芝浜」
落語の演目の中でもトップ10にランクインするほどの有名で、かつ、素敵なストーリーです。いわゆる人情話に分類されるもので、夫婦愛を描いた演目です。
落語のストーリーを文字で記述するのは、いささか憚られるのと、余りに有名過ぎて今更の感が否めません。
しかしご存知ない方のために、敢えてあらすじを記しておきます。「サゲ」まで書いてしまうと、落語を聞く楽しみが半減してしまうかも知れませんが、どうかご容赦ください。
1.演目「芝浜」のあらすじ
- 魚屋の勝五郎(魚勝)は腕はいいが大酒のみで働かない。ある時女房に説き伏せられ、魚河岸に出かけた魚勝は大金の入った財布を拾う。
- 遊んで暮らせると大喜びした魚勝は大酒を飲んで寝てしまう。翌朝、女房に起こされたが女房は財布のことなど知らない様子。
- 「お金を拾った夢を見て喜ぶなんて情けない」と女房に泣きながら訴えられた魚勝は改心し、酒をピタッとやめて一生懸命に働くようになる。
- それから3年後の大晦日、魚勝は小さな店を持つまでになっていた。除夜の鐘を聞きながら女房が奥から財布を取り出し、魚勝がそれを開けてみると大金があった。
- 「お前さん、3年前のあの話、あれ夢じゃなかったの」。女房はそう述懐する。「てめえ、騙していたのか!?」激高する魚勝に、女房は涙ながらに訴える。
(中略)
- 「お前があんな芝居を打ってくれなかったら、今頃、俺は罪人になっていたはずだ。ありがとよ!」と女房に礼を言う魚勝。
- 「お前さん、お酒飲もうよ。もう大丈夫だよ、飲もうよ」「そうかい、お前がそう言うなら」
- 3年ぶりに酒に口を近づける魚勝。しかしそこで思い留まる。
「よそう。また夢になるといけねえ」
こんなあらすじです。
この落語は、年末に話される日本の風物詩のような演目で「落語界のベートーベン第九交響曲合唱付き」というイメージです。なぜなら、この演目が大晦日という設定だからです。
2.浮かび上がる「リーダーシップ」
ではこの「芝浜」から、どのようなリーダーシップが浮かび上がってくるのでしょうか?
(1)パートナーとしての冷静な行動とリスク回避
大金を拾ってしまったことで、なおさら働くなくなると予想される夫へ、女房としてどう対応するか?
演目の中で、この女房の行動が語られるのですが、夫が財布を拾ってきた晩、女房は大家さんに相談をしています。
酔って寝てしまった夫をたたき起こして、いきなり説得するのではなく、まずは冷静に行動、信頼できる人へ相談へ行ったのです。そこで大家さんが授けてくれた助言は、
「拾ったお金を使わせたら罪人。奉行所へ届けよ」
働き者ではないが、最愛の夫を罪人にするわけにはいかない。
そう考えたのでしょう。鼾をかいて寝ている?夫の寝顔を見ながら(これは私の想像です、念のため)色々考えを巡らしたものと想像されます。
(2)パートナーを信じて、機転を利かせた戦略の実行
働き者とは言えない夫に、どのようにしたら拾ってきたお金を使わせないことが出来るか? ここで女房は
「一世一代の大嘘をつく決心」
をします。腕は良いのに、生来の怠け癖がたまに傷の夫。そこを何とか改心して欲しい。真面目に働けば大成するはず。そう夫の才能を信じて、嘘をつく決心をした女房。
落語の他の演目の中にも、甲斐性の無い夫と、しっかり者の出来た女房の夫婦のパターンは多いです。
そしてその中でも、この魚勝の女房は素晴らしい。正直言って出来すぎ、という感じもします笑
人を信じることの難しさ、そして
信じることで選択できることがある。
しかし信ずるためには日頃の言動をよく観察すること。そして
最悪のシナリオを想定しておき、リスクを計算して戦略を検討する。
私はこの「芝浜」の中に、パートナーを信じて協業する中で、発揮されるべきリーダーシップがあるように感じます。
いかがでしょうか?
ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ
7月
20日,
2021年
落語に学ぶ「リーダーシップ」(第四話)
落語に学ぶリーダーシップ。今日は第四話、リーダーシップが落語の中でどう描かれているか。それを具体的に見て行きましょう。今日の切り口は「対話力」です。
対話力
落語は当たり前ですが、噺家がお客様にお話を伝えるもの。従って、その「対話力」がリーダーシップを支えるものの一つ、と私は考えています。
ここで敢えて「対話力」と表現したのには理由があります。単に話をしているだけでは無いからです。
つい我々は日常会話において、自分の「伝えたい」ことを口にすることに注力しています、
しかし一方、相手がそれを「受け取っている」かどうかに、それほど注目していない、忘れてしまっていることが多い気がします。
高座に上がる噺家は、観客席のお客様一人ひとりと直接会話をやり取りする訳ではありません。にも拘わらず、なぜ観客と「一体感」を醸成できるのか?
落語なのでもちろん、お話の中身や流れが面白いことがその理由ではあります。
しかし恐らく、高座と客席と物理的に離れていて、難しいと感じながらも噺家は「対話」を成立させるべく努力しているように感じます。
例えば、落語の導入部分、すなわち「マクラ」の時に、何気ない世間話や身の上話をしながら
「今日のお客さんはどんな感じの人たちなんだろうか?」と反応を観察しているように思います。
観客の年齢層や男女比、会場の地域性など、様々な状況を勘案して、アイスブレークのネタを用意していて、観客からの反応に基づいて瞬時にそれらを取捨選択しているのではないでしょうか?
これに比べて、職場や会議などでの「お偉いさん」の話のあまり面白くないこと!
話をすることを生業にしている落語家と比べてしまっては実も蓋もないですが、社長・経営者や組織のリーダーは、社員やチームメンバーを言葉で動かすことを仕事にしている人たちとも言えます。
従って訓示やスピーチがとっても「面白い」ものでは無くても、聴衆に残るものであって欲しいと感じます。
そういう観点で、リーダーが落語から得られるヒントとしては、二点だけ挙げたいと思います。
1.具体的なエピソードを活用:話に臨場感をイメージを沸かせる
落語が面白く、イメージが沸きやすい一つの理由は、具体的なエピソードを語るからだと考えています。つい組織のリーダーの話は得てして、概念的なお題目や精神論になってしまいがち。
抽象化や一般化の発想は重要ではありますが、聴衆にはなかな実感として伝わらず、腹落ちできないことが多い気がします。
「今朝、出勤途上の山手線の車内でこんな光景に出くわしました。ある男性が、そうですね年齢は70代くらいでしょうか....」
こんな下りで訓示やスピーチを進めていくと、社員やチームメンバーは、何がこれから起こるんだろう?とぐっと引き込まれるかと思います。そして、話の途中で、
「みなさん、みなさんならこんな時、どう対応しますか?」
と少し投げかける。
具体的な状況やイメージが沸いている聴衆は、そのシーンに登場する一人として、自分事として想いや行動を考えるきっかけになるのでは?と思います。
2.話の終わり方が重要:ポジティブに、かつ、行動を引き出す
これは落語の将にクライマックス、サゲ(落ち)を活用したものです。ヒトはポジティブな気持ちになった時のほうが、行動を起こしやすいもの。
社員やチームメンバーを動かすことが仕事の一つであるリーダーは、ぜひこの「ポジティブ+行動」を話の最後で伝えると良いと思います。
エピソードで具体的なイメージを描いてもらい、自分ならどう感じるのか?と自分事になった聴衆に対して、例えば
「我が社の皆さん、一人ひとりが出来ることは何でしょうか?そして、それを行動に移した時、我々のお客様はどのように感じてくれるでしょうか?」
「お客様の笑顔を増やして行きたいので、こんな活動を進めて行きましょう!」
などのような締めくくりはいかがでしょうか?
聞いていて単純に楽しい、面白い落語から、色々なものが見えてくるように感じます。
ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ
7月
19日,
2021年
落語に学ぶ「リーダーシップ」(第三話)
今日はいよいよ本題、「リーダーシップ」という視点で落語を見て行きたいと思います。
ここで言うリーダーシップですが、今回は広い意味で捉えて頂けると、落語との関連が分かりやすいかと思います。例えば、次のような切り口です。
- 人を動かすコミュニケーション
- 他人とどのように協業するか?パートナーシップとは?
- 周りの人をどう動かすか、気付かせるか?
- 人心掌握力とは?
上記のような観点で明日から、落語の中に見出せるリーダーシップについて、触れて行きます。
ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ
7月
18日,
2021年
落語に学ぶ「リーダーシップ」(第二話)
先日、少し触れた落語の話。今日はさらに続けて、落語を楽しむための「予備知識」をお伝えします。
1.落語の歴史
落語のルーツは、戦国時代にまでさかのぼることが出来るそうです。どうも戦国武将の「娯楽」として始まったとのこと。
その時代の落語の原型が、「笑い」がテーマだったのかは定かではありません。しかし、私の想像では血なまぐさい戦国時代であっても、恐らく人には「笑い」が必要だったのではないか、と想像しています。
そして時代は下がり、江戸時代。この時に落語の大ブームが到来。なんと江戸の町に125軒の「寄席」があった、とのこと。
125軒というと、どのくらいの規模か想像できますか? 当時の江戸の町は今の東京23区より少し狭いエリア。現在、東京23区にある映画館の数が約100軒ほどなので、今の映画館より多くの寄席が江戸には存在したということです。
コンビニほどではないものの、町の辻々に寄席があったイメージですね!それだけ江戸庶民の娯楽の代表格だったと言えるかと思います。
そしてその後、明治・大正時代には数々の名作が生まれたこと、そして「ラジオ」や「レコード」の普及に伴い、大ブレーク。それが昭和の落語ブームに繋がります。
2.演目
「演目」とは落語で話される物語、ストーリーです。演目には大きく「古典落語」と「新作落語」に分けられます。古典落語は簡単に言ってしまうと昔からよく話される演目で、新作は新しくつくられたもの。
なお古典落語は、元々ベースとなったストーリーから様々に派生して筋書きが出来た経緯もあることから、演じる落語家さんによって「アレンジ」OKとされているようです。
まるでジャズのスタンダードナンバーを、演奏者自身が好きなようにアレンジして演奏するのと同じですね!
演目の流れ、ストーリー仕立てや構成は概ね、以下の流れに沿っています。
「マクラ」→「本編」→「落ち(サゲ)」
つまり、「導入部分」→「メインストーリー」→「終章」
また演目には地域性もあります。江戸を中心として創作・演じられてきている「江戸落語」と関西を中心として創作・演じられてきている「上方落語」があります。
演目内容は、やはりその地域性を反映しているのか、上方落語の主役は商人が多く、江戸落語は武家文化が多い傾向にあるようです。もちろん東京で上方落語が演じられることも多いですし、その逆もしかりです。
ただ、パフォーマンスの仕方に違いがあります。例えば、上方落語は見台と膝隠しという調度品・道具を使用します。また途中に三味線やお囃子が入ったり、拍子木などの道具も使います。
3.噺家(はなしか)
先程から既に使ってしまっていますが、「寄席」という言葉。これは落語家(=噺家)のいわゆるホームグラウンド。このブログの冒頭の写真のような舞台です。
一段高い舞台になっているので「高座」とも言います。なお、噺家は自分の出番が来ると「出囃子」と共に高座へ上がります。落語家が登場しますよ!、という合図ですね。
また、噺家の世界、落語会には独自の「昇進システム」があります。これは江戸落語だけのものらしいですが、一種の階級制度です。それは、以下のようになっています。
「入門」→「見習い」→「前座」→「二つ目」→「真打」
なお東京には落語家の団体が4団体があり、昇進は各団体の判断・基準で決まる、とのことです。
ここまで、落語を楽しむための予備知識を、少しかいつまんで書いてきました。しかし今、このコロナ禍で、落語会・寄席は大打撃を受けています。映画館やテーマパーク、コンサート会場と同様に、寄席自体を開くことが出来なくなってしまっているからです。
寄席がホームグラウンドである落語家は「職場」を失って大変な事態に。
そこで先日、寄席や落語家の存続のため「クラウド・ファンディング」で寄付を募る企画が成されました。もちろん私は落語の大ファンの一人として、微力ながら寄付をさせて頂きました。
早くコロナが収束して、寄席や独演会に自由に行くことが出来る世の中になって欲しいです。
ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ
7月
17日,
2021年
自分の「30代にしておきたいこと」を、振り返ってみると!
本田健さんの著書「30代にしておきたい17のこと」を手に取る機会がありました。珠玉の17項目なので、20年前に出会っていたら、異なる人生を歩んでいたかも?と感じるほどです。
もちろん、書かれている内容の全てが、自分自身にぴったり当てはまる訳ではありません。そこで今だからこそ、純粋な気持ちで振り返ることも出来るかと考えました。
記されている内容に、自分の30代を重ね合わせてみて、思うこと・気付くことを少し、記したいと思います。
*「納得!」の3項目
1.自分は、どの分野で何をしていくのか
自分はいったい、何をやりたいのか?これを見極めることが重要。その通りですね。何に着手するにしてもプロになるには10年間くらいは要します。是非30代で自分の専門分野は決めたいです。
私は最初に入社した会社で「経理・財務」の仕事に巡り合い、数字を使って会社や業績を診る、という面白さを知りました。
2.才能のかけ算で可能性は倍増する
これは私の解釈では、二つの意味で良いことがあると考えています。一つは2つ以上の専門性や才能・強みは「相乗効果」を生むことが出来る。もう一つの良い点は「差別化」です。
私の場合は、経理・財務の分野に加えて、外資系企業で就業していたため必要に迫られた英語を体得することで、ラッキーなことに相乗効果と差別化の両方が叶いました。
3.どんな時でも、ワクワクすることを選ぶ
これは会社の業務においては、実現することは容易いことでは無いかもしれません。しかし「気の持ちよう」、与えられた仕事でも自ら「わくわく」を見つける、創り出すという心掛けは持ちたいですね!
*「やっぱりそうだよね!」の2項目
1.役割にはまらないように気を付ける
これは私は、自分で自分を「枠」に嵌めない、と勝手に解釈しています笑
もちろん人は皆、色々な立場や環境においてある「役割」を担っています。これを果たすことは周りからの期待に応える、と言う点においても重要です。
しかし、何かに・誰かに決められたその「枠組み」から逃れられないように自分を縛ってしまうのはどうでしょうか?出来る限りオープンな視点や思考を持ちたいです。
2.専門分野にも目標型と展開型がある
人生に成功するタイプには「目標達成型」と「展開型」がある、とのこと。目標達成型は文字通り、目標を打ち立てて、それに向かって成功する人。一方、展開型は、目の前にあることに打ち込んでいくうちにチャンスに恵まれて成功する人。
私の場合は展開型です。大きな目標というより、次は何を目指すのか?という発想が強いような気がします。
*「そうしておけば良かった!」の2項目
1.自分の未来をシミュレーションする
この発想は無かったですね!そして、未来をシミュレーションしておけば、ひょっとしたら、異なる時限の達成があったように思います。この発想は、若い世代に是非勧めたい発想です。
2.複数のメンターを持っておく
メンターや相談できる人を持つ、という発想は私には無かったです。これは今になって悔やまれることです。
困った時や判断に迷ったときに相談できる人がいる。信頼して導いてくれる先輩や年配者がいたら、さぞ心強かったと今でも思います。これも若い世代には伝えたいですし、もし宜しかったら、メンターの一人として活用して頂ければ、この上ない喜びです。
ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ
7月
16日,
2021年
ドキドキのコロナワクチン接種
今日、ワクチン接種に行って参りました!
ここに至るまで実はすったもんだがあって、いつ受けられるのか?
とやきもきしていました。
そもそも接種券が届かない。隣の市や23区はとっくの昔に届いているという話も聞いておりました。
そしてやっと届いた接種券で予約しようにも、全会場で満員!
なんてこった!
これは相当混乱しているんだな!
市役所も恐らく大混乱。それはそうですよね!
前代未聞の初めてのこと、いや全人類にとって、これまで世界中で同時期に同じことが原因で人間が右往左往している状況は初めての経験。
その後、ほどなく予約も出来て、本日に至る。
先程、会場に到着すると、係員がこれまた丁寧な対応。
ここにも生きている日本の美学「おもてなしの精神」。
注射なんて何年振りだろうか?実は内心、かなりビビっていたのですが
「え、もう終わりですか?」
と打ってくれた看護師に確認してしまうほど。
「はい、ワクチン液の量が少ないので。
インフルエンザよりもずっと少量なんですよ!」
ワクチン液の量が少ないことを喜んでよいやら、心配したらよいやら、良く分からないうちに「待合室」へ。
え、待合室? 誰と待ち合わせ?
いえいえ、アナフィラキシー症状が出た時への対応のために、摂取後15分間は「待合室」で待機。
特段、何の反応もなく、私の番はお開きに。
接種前に色々「嫌な」噂を耳にしていたので、ドキドキで臨んだワクチン接種ですが、取り敢えずは無事終了。
でも、何が起こる分からない、明日の今頃は発熱して、うなって床に臥せているかも......
ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ
7月
15日,
2021年
誌上セルフコーチングの試み:国際コーチング連盟(ICF)のコーチ資格を取得しますか?
私自身が今、検討している、正直に言うと少し迷っていることを、この場をお借りして言語化・文章化させて頂ければと思います。そして折角なので「セルフコーチング」の手法を使って、課題解決まで自力で辿り着けるかどうかも、試してみたいです。
それでは、私コーチ(「私コ」と表示)と私クライアント(「私ク」同)とのセッションのやり取りを追ってみます。
なおテーマは、タイトルの通りです。
「国際コーチング連盟(ICF)のコーチ資格を、近々取得するのか?」
因みに「セルフコーチング」とは文字通り、自分で自分自身をコーチングする手法です。
私コ:ICFのコーチ資格の取得を検討しているのですね?
私ク:はい。プロコーチとしてコーチングを始めて今年で7年目。そろそろ挑戦しても良い頃かな、と。
私コ:なるほど、7年目ですか!プロとしてコーチという仕事をしていて、どうですか?
私ク:仕事、というとサラリーマン時代のことを思い出しますが、仕事を自分で創り出している感があって、大変ですが、楽しいことも多いです。
私コ:楽しいことも多いと!素敵ですね。どういう時に楽しいと感じるのですか?
私ク:一番、楽しい、コーチをやっていて良かった、と思う瞬間は、クライアントの表情が変わった時ですね。
私コ:表情が変わった時、ですか?
私ク:はい。コーチとの関わりの中で、クライアント自身が自分で何かに気付いた瞬間、目が見開いて表情が大きく変わるんです。日頃あまり表情が変わらない人でも、心の動きはさすがに隠せないらしく、「なるほど!」とか「そういうことか!」と無言ではありますが、伝えてくれます。
私コ:それは、嬉しい瞬間ですね!
私ク:はい。しかし実際は、いつもいつもそうでは無いです。自分の至らなさや視野の狭さ、視座が低いなど、自分は未だ未だだと感じることも多いです。
私コ:なるほど。それでICFのコーチ資格についてですが、今このタイミングで取得する意義は何なのでしょうか?
私ク:確かに!コーチ資格が無くとも、これまでもそうでしたが、プロコーチとしての活動は可能ですし、クライアントにこれまでも、とても恵まれてきています。
私コ:はい。それでも今、敢えてICFのコーチ資格?
私ク:そうなんです。ポイントは自分が何を得ようとしているか?なんです。グローバルな資格なので、海外のクライアント開拓には持っていた方が説得力が高まるし、プロコーチとして資格は国内にはありません。
私コ:資格という観点ではそうですね!他の理由や背景には、どういうものがありますか?
私ク:そうですね、漠然とした不安があるようにも感じます。
私コ:不安ですか?
私ク:はい。クライアントとのセッションを重ねれれば重ねるほど、これで良かったのだろうか、更に良くするためにはどうすれば良かったのか。そのためには、どういうスキルやマインド、経験が必要なのか、高めるべきなのか?など、色々と考えさせられることが多くなった気がします。
私コ:レベルアップ、ということを言っているように聞こえますが。
私ク:レベルアップ、ですか!うーむ、レベルをアップさせるのではなく、もう一段階、これまでとは世界の違う、より上のステージのコーチング、というイメージのように感じています。
私コ:より上のステージ、ですね!それが出来るようになると、今のコーチングと何が異なるようになるのですか?
私ク:うーむ、それが分からないんです。そもそも、そんなものは見つけられないかも知れない。でも、それを求めて、何か研鑽や自己鍛練が必要なのでは?それをしないと何かから、置いて行かれてしまうような不安、でしょうか。
私コ:それを満たすためにICFのコーチ資格を取得するということですか?
私ク:そういう意味では、取得が目的というより、取得のために再度学ぶ、研鑽を積む、という過程やプロセスの中に自分を置きたいのかも知れません。
私コ:なるほど!今日は「ICF資格を近々、取得するかどうか?」というテーマで話していますが、ここまで話してみて、どうですか?
私ク:資格取得は、やはり目的、ゴールというよりは手段、と考えているように感じます。しかし一方、グローバル資格という点においてはICFの資格に魅力を感じているのは本心だと再認識しました。
私コ:それでは、取得するのか、どうするのか?についてはどう考えますか?
私ク:そうですね、やはり取得したいんだな、と思いました、いつかは!
私コ:いつかは取得したい、ということなんですね!
私ク:はい、近々は時間的、そしておカネ的にも難しいので、近い将来の課題とします。
私コ:近い将来、とはいつごろの時期になりますか?
私ク:そうですね、来年末くらいかな?
私コ:来年末、くらいですね。なるほど。ではそのタイミングまでにすべきこと、したいことには何がありますか?
私ク:うーむ、そうですね、やはりお金、どれくらいの費用が掛かるのか、そして時間的にも準備にどれほど時間を要するのか?それは事前に調べておいた方が良いかな?
私コ:なるほど、それは必要ですね!ぜひ調査を進めてください。
私ク:はい、そうします!
という感じで、自分自身の気持ちをセルフコーチングで確かめることが出来ました。
お付き合いをありがとうございました。
ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ
7月
14日,
2021年
落語に学ぶ「リーダーシップ」
実は私は無類の「落語」好き。うちの両親とも東京の下町育ちということもあるのか、子供のころから、そもそも「落語」は身近な存在。
しかし、本当のその魅力に取りつかれたきっかけは、
海外生活をしていた時に、自分がいかに日本文化を知らないことを痛感した
のが始まりです。
茶道とか華道って柄じゃないし、書道は子供のころから大嫌いだし笑
コーチングを学んだことによって、「コミュニケーション」の重要性に気付かされたことも一因かも知れません。そして、
「和芸」である「話芸」、落語にハマりました!
でも「落語」と「リーダーシップ」?
奇妙な取り合わせと感じた方も多いと思います。
実は、落語のストーリー、業界用語では「演目」と呼びますが、この演目には様々な人が登場します。そこから学べる事柄が実はとても多いのです。つまり
人生に大切なノウハウがいっぱい学べる!
という訳で、明日から落語の世界へ、少しずつお連れしようと思います。
ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ
7月
13日,
2021年
最近、耳にする「ナッジ」を皆さんはどう感じますか?
昨日に引き続き、今日も「ナッジ」の補足をします。
ナッジとは、大阪大学大学院経済学研究科の大竹文雄教授によると
「一人ひとりが自分自身で判断してどうするかを選択する自由も残しながら、人々を特定の方向に導く介入」
例えば、ある手術を行うかどうかについて、次の情報が与えられた時、あなたは手術をすることを選択しますか?
A「術後一ヶ月の生存率は90%です」
では、次の情報を与えられた時は、あなたの選択はどうだろうか?
B「術後一ヶ月後の死亡率は10%です」
ある研究によると、Aの場合なら約80%の人が手術をすると答えたが、Bの場合なら約50%の人しか手術すると答えなかった、とのこと。
よく文章を読めば、AもBも情報としては全く同じ内容です。しかし、損失を強調したBの表現の場合には、手術を選びたくないと考える人が増える、というのです。
政策担当者がナッジに注目するのは、金銭的インセンティブを使わず、そして税金も掛からず低コストであること。そして行政運営の手間も省けるということで導入がしやすい利点があるからである。
しかし反面、問題もあります。
それは、上記の手術に関わる情報で皆さんも気が付いたように
「何か騙されている」「政府に誘導されている」
と感じさせるからです。
ここで更に興味深いのは、誘導されていると感じる度合いは、国によって異なるということが調査で分かったようです。
これについて調査・分析したのがこの著書、「データで見る行動経済学」です。米国やヨーロッパ諸国の調査結果が披露されていますが、ここでは日本の状況だけ、ごく簡単に触れておきます。
大雑把に述べさせて頂くと、米国やヨーロッパ諸国に比べて、
日本は、ナッジへの支持率が低い。
一方、中国と韓国は総じて賛成率は高い、とのこと。
例えば、支持率の低いナッジの実例としては、
「健康に良い食品かどうかを赤・黄・青の交通信号形式で表示することを義務付ける」
という情報提供型ナッジがあります。日本以外の国では約80%の人がこのナッジに賛成するようですが、日本では55%しか支持しない、とのこと。
日本人がナッジを支持しない理由は、まだ完全には解明されてはいませんが、一つの理由として挙げられているのは、政府への信頼が低いから、とのこと。
さもありなん、という印象ですね!
今後も色々な形で、「ナッジ」を活用した各種政策が出される可能性があります。従って、少し注意深く見て行く必要がありそうです。
ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ