もの言う牧師のエッセー 再投稿
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第341話「 ワニと一緒に暮らす人 」
広島県呉市に住む村林順光さんは、全長2メートル超、体重50キロ近くもある巨大なワニをペットとして自宅で飼い、30年以上も一緒に暮らしている。ワニはかなり人馴れしており、これまで一度も人を襲ったことはなく、アリゲーター科カイマン属に分類される「メガネカイマン」であることから、近所では「カイマン君」の名で親しまれ、散歩すればたちまち人だかりができるほどの地元のアイドルだ。
第341話「 ワニと一緒に暮らす人 」
広島県呉市に住む村林順光さんは、全長2メートル超、体重50キロ近くもある巨大なワニをペットとして自宅で飼い、30年以上も一緒に暮らしている。ワニはかなり人馴れしており、これまで一度も人を襲ったことはなく、アリゲーター科カイマン属に分類される「メガネカイマン」であることから、近所では「カイマン君」の名で親しまれ、散歩すればたちまち人だかりができるほどの地元のアイドルだ。
普段のカイマン君は開いた玄関を自由に通り、庭にある水槽や家の中を自由に行き来し、畳の間で寝ることが多く、低体温動物なので水槽の温度はヒーターで常に25度に設定。冬場は暖房のきいた部屋にこもり、こたつにもぐり込む。 村林さんが寝ている布団にもぐり込むこともあり、彼とワニが一緒に布団で寝る姿がネットを通じて「クレージー」と世界でも話題だ。いっぽうで夏の暑い日、村林さんがカイマン君を車に乗せて仕事に一緒に連れていった際、窓を閉めた車内にカイマン君を残して、車外で仕事相手と話していたところ、あまりに車内が暑かったのか尻尾で窓ガラスを叩き割って車外に逃げ出したというから、さすがワニだけのことはある。
かつては勝手に台所に入り、奥さんにひどく怒られたこともあるそうが、今ではしっかりしつけされ勝手に入ることはなく、彼女が畳の間の掃除を始めると、邪魔にならないようにそっと部屋を出て行くというから微笑ましい。今や地元の観光特使としての役割も担い、保育園に招待されると背中に園児たちを乗せ記念撮影にも応じるセレブぶりで、行く先々で黒山の人だかり。村林さんは「昔から人間と長く一緒に暮らしているので、自分を人間と思っているのでは」と笑うが、キリスト者にはピンと来る。
「狼は子羊とともに宿り、ひょうは子やぎとともに伏し、子牛、若獅子、
肥えた家畜が共にいて、小さい子どもがこれを追っていく。
雌牛と熊とは共に草を食べ、その子らは共に伏し、獅子も牛のようにわらを食う。
乳飲み子はコブラの穴の上で戯れ、乳離れした子はまむしの子に手を伸べる。
わたしの聖なる山のどこにおいても、これらは害を加えず、そこなわない。
主を知ることが、海をおおう水のように、地を満たすからである。」
イザヤ書11章6-9節、
イザヤ書11章6-9節、
と今から約2700年前に書かれた「楽園復活の聖書預言」を思い出す。それに、もともと人間と動物が仲良く暮らしていたことも創世記で描かれている。それが人の堕罪のせいで壊れてしまっただけのことだ。十字架にかかった後に復活して天に帰ったキリストは、世の終わりにまた戻って来て全てを立て直す。カイマン君を見て、やがて来る「神の国」を創造し思わずニンマリしてしまった。
2018-6-22
2018-6-22