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神戸:ファルコンの散歩メモ

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『冷たい銃声』ロバート・B・パーカー(ハヤカワ文庫)

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『冷たい銃声』ロバート・B・パ...
私立探偵<スペンサー>シリーズも、前作の 『背信』 に次いで本書が第32作目です。

<スペンサー>の仕事の相棒として<ホーク>がいますが、なんと今回、タフで不死身と思われた<ホーク>が賭け屋<ギレスビー>を護衛中に背中を撃たれ、一命は取り留めましたが入院してしまいます。

事件の背後には、襲撃の実行犯であるウクライナ人5人組と、マーシュポートの市長でありながら街を牛耳っている<ブーツ>と、旧知のギャング<マーカス>のいざこざがあるようで、<ホーク>は真相を探り復讐計画を実行していきます。

本書は<スペンサー>というよりは<ホーク>を主人公に据えた異色作で、<スペンサー>の恋人<ス-ザン>と<ホーク>の恋人<セシール>の二人の女性の心の葛藤が、よく描かれていました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『「品格バカ」が多すぎる』島村洋子著

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『「品格バカ」が多すぎる』島村...
坂東眞理子さんの『女性の品格』、藤原雅彦さんの『国家の品格』と、どちらの書籍もベストセラーの売れ行きで、巷では「品格」なる言葉が人気があるようです。

ゴールデンウイーク中、何冊かの書籍を読み終えましたが、一番楽しく読めましたのが『「品格バカ」が多すぎる』という島村洋子さんの本です。

<他人の品格をとやかく言うのは、はっきり言って下品です。努力して身につくものではないのだから、悪あがきはやめればいい>とのスタンスで、笑わせてくれました。

雰囲気は、遠藤周作こと狐狸庵先生の女性版といった書き方で、肩を張ることなく一気に読み切りました。

笑いを求めている方には、ぜひお勧めの一冊です。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『その街の今は』柴崎友香(新潮文庫)

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『その街の今は』柴崎友香(新潮...
主人公は28歳の<歌ちゃん>、半年前に10年勤めた繊維会社が倒産、いまは「シュガーキューブ」という喫茶店でアルバイトをしています。

31歳の<百田>は年下の彼と暮らしていますが、<歌ちゃん>や<智佐>ちゃんのために合コンを企画、つまらない男たちに当たり文句をいいながら立ち寄ったお店で、<歌ちゃん>はマチ金の取り立てのアルバイトをしている25歳の<良太郎>と知り合います。

<歌ちゃん>んの趣味は、大阪の古い街並みや建物の絵葉書や写真を眺めることで、「自分が歩いているここを、昔も誰かが歩いていた」ことを確認すべく、文中に大阪の地名や建物が随時出てきます。

自分の住んでいる街を愛し、28歳という微妙な年齢の心情が見事に描かれていて、さわやかな読後感を与えてくれる一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『ウェブ進化論』梅田望夫(筑摩書房:ちくま新書)

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『ウェブ進化論』梅田望夫(筑摩...
今日は一日のんびりと読書をしておりました。2年ほど前に発行された新書ですが、肩もこらずに読み切れました。

ブログのことが書かれた項目が目につきましたので、思わず購入してしまいました。
なるほどと、思いながら読ませていただきました。

ブログが社会現象になったのは、
1 「量が質に転化した」ということ。ブログの面白さ・意義とは、世の中には途方もない数の「これまで言葉を発信してこなかった」面白い人たちがいて、その人たちがカジュアルに言葉を発信する仕組みをもったこと。

2 「書いてもどうせ誰の目にも触れないだろう」から「書けばきっと誰かにメッセージがとどくはず」との意識の変化が動いていること等が、大きな要因として指摘されていました。

もっとおおきな要素として、他者との間で知的生産の創造的発展が期待できることが、一番の魅力ではないでしょうか。

ブログル仲間のコメントは、強い刺激があり、毎回の楽しみです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『海の底』有川浩(角川文庫)

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『海の底』有川浩(角川文庫)
奇想天外な舞台設定でありながら、現実感のある情報で構成されていますので、文庫本で500ページを超す大作ですが、とても面白く読み終えれました。

一般開放されていた横須賀基地の見学会「桜祭」の会場に、人身代のザリガニに似た巨大な甲殻類の大群が押し寄せ、見学者を餌として次々と襲いかかる惨事から物語は始まります。

艦内で起こした不祥事のために<夏木大和>三尉と<冬原春臣>三尉は、上陸許可が出ずに潜水艦『きりしお』に二人して残っていましたが、逃げ惑う子供たち13人を潜水艦内に避難させます。

陸上の警察機動隊による警備体制を強いる内閣危機管理センターの姿を風刺的に描き、艦内の歪んだ子供たちの行動を平行に描きながら、物語は6日間の幕を閉じていきます。

時代を反映してチャットの文章がうまく使われていますが、管理人の名前が<ファルコン>でしたので、少しばかりこそばい感じです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『ルパンの消息』横山秀夫(光文社文庫)

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『ルパンの消息』横山秀夫(光文...
本書は「第9回サントリーミステリー大賞」(1991年)の佳作入選作品で、著者のデビュー作に当たりますが、訂正加筆され刊行されたのは2005年5月、光文社カッパ・ノベルスからでした。

1990年(平成12)年12月、忘年会に出席していた警察署長の素に、15年前に起きた高校女性教師の自殺事件が、実は殺人事件だとの密告の連絡が入ります。

また<喜多芳夫>は、娘や妻の目の前で突然警察官に署まで連行され、取調室で尋問されたのは、高校時代に悪仲間の<橘宗一>や<竜見譲二郎>の三人で企てた「ルパン作戦」なる期末テストを奪う作戦のことでした。

捜査陣が二つの事件の関連を辿って行く中で、戦後最大の謎である三億円強奪事件とまでが絡み、時効までの24時間の緊迫した状況が続いていきます。
それぞれの登場人物が15年という歳月を経て、様々な生き方をしており、ラストまでの伏線も丁寧にちりばめられ、楽しめる展開でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『転落』永嶋恵美(講談社文庫)

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『転落』永嶋恵美(講談社文庫)
素直に読後感は「驚愕」という一言で、冒頭からこのような結末に結びつくとは、予測できませんでした。

第一章『教唆』で読者は、何が原因なのかわからないまま<ボク>という人物がどこかの街から逃れてきた公園で手荷物を奪われ、ホームレス生活を始め、食料を探していた神社で小学5年生の<麻由>という女の子から、お弁当を手渡されます。
<ボク>はお弁当を貰うために、<麻由>の同級生に対する嫌がらせに加担していきますが、手名付けた最後に自分を殺そうとする<麻由>を反対に絞殺してしまいます。

第二章『隠匿』で<ボク>は女性の<柿原知美>だとわかり、読者は意外な展開に驚き、また1年前に殺人及び死体遺棄容疑で指名手配されている立場であることが判明するのですが、<知美>が逃げ込んだアパートは、逃亡生活以前に社宅の隣に住んでいた<高山律子>で、殺したとされる<裕貴>の母親の住まいでした。

何とも不思議なふたりの共存生活を通して、女性の嫉妬・嘲笑・打算が描かれていき、最後の第三章『転落』にて「驚愕」の真実が待ち伏せている一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『蒼の悔恨』堂場瞬一(PHP文庫)

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『蒼の悔恨』堂場瞬一(PHP文...
主人公は神奈川県警捜査一課の<真崎薫>です。
手配中の連続殺人犯<青井猛郎>をコンビを組んだ所轄の刑事<赤澤奈津>と追い詰めた<真崎>でしたが、<奈津>を庇ったことで深手をおい、1カ月ほど入院していました。

現場復帰も犯人を逃走させたことによりマスコミもうるさく、しばらく自宅療法を命じられ捜査から外されますが、裏社会の情報を通じて接点のある人物を探し出し、<青井>に迫っていきます。

<真崎>は5歳の時に一つ年上の兄を誘拐事件で亡くしており、迷宮入りになっています。
連続殺人犯の事件と並行して、<奈津>の父親が誘拐犯だとの事実を知ることになります。
父親の事実を知らされた<奈津>は自ら囮になり、<真崎>の犯人逮捕に望みをかけていきますが、<真崎>は刑事を辞める覚悟で違法的な解決でもって事件の決着を付けようとします。

警察小説の名手が描く、スリリングなストーリーが楽しめる一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『おとなのねこまんま』ねこまんま地位向上委員会編(泰文堂)

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『おとなのねこまんま』ねこまん...
本屋さんの棚を独占するように場所を取っていた『おとなのねこまんま』という書籍。
「ねこまんま」という言葉が理解できるのかと思い、足が止まりました。
中身を見てみましたが、貧乏学生なら誰もが経験したことのある、ご飯の食べ方が写真入りで掲載されています。

玉子かけご飯などは定番でしょうが、身近にあるおかずをご飯にかけて食べるのは、一人暮らしの常とう手段だと思います。

やはりこのようなタイトルで書籍が売れるのは、飽食の時代を反映しているのでしょうか、考え込んでしまいました。

辺見庸氏の『もの食う人びと』の著作の中で、ベトナム(タイ?)のペットフードの工場のレポートがあります。日本に向けての生産ですが、工場で働いている彼女たちの日当よりもペット達が食べる缶詰の方が高いという事が指摘されています。

高価なペットフードを与えられる環境を含めて、食生活に困らなくなった時代を喜ぶべきなのかな。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『配達あかずきん 成風堂書店事件メモ』大崎梢(創元推理文庫)

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『配達あかずきん 成風堂書店事...
駅に近いファッションビルの6階にある「成風堂書店」を舞台に、24歳のしっかり者の<木下杏子>と、推理の感が鋭いアルバイトの女子大3年生<西巻多絵>が、書籍や書店にまつわる事件の謎解きを中心に5話の短篇が収められています。

著者は13年間書店に勤務していた経験があり、書店業界の日常実務を細かく描きながら、ミステリー仕立ての謎解きが絡まり、この『配達あかずきん 成風堂書店事件メモ』がデビュー作品(2006年5月刊行)になります。

冒頭の『パンダは囁く』は、新潮文庫 < Yonda? Club > のキャラクターの「パンダ」が謎解きの中心になり、タイトルの『配達あかずきん』は、美容院や喫茶店などに配達する業務を軸に、天然ボケキャラの<吉川博美>が登場、結末を予想する読者を見事に煙に巻いています。

<成風堂書店事件メモ>シリーズとして、今までに『晩夏に捧ぐ』 ・ 『サイン会はいかが?』が刊行されていますので、また順次読んでみたい書店ミステリーです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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