10月に見かける花として驚きました <カンナ> ですが、 今日も「斑入りの黄色いカンナ」を見かけました。
だんだんと陽が落ちる時間が早くなりますが、電柱の電灯で輝く黄色の花弁ががきれいでした。
前回は、花弁の中心部だけの斑入り模様でしたが、今回は花弁全体に淡い紅色の斑紋が散らばっています。
明るい太陽の下で見れば、もっと輝いて存在感があると思いますが、夕闇の中でも十分に気品を漂わせていました。
前回 「葉」だけの【ヒポシルタ】 を紹介しましたが、運良く赤橙色をした金魚の形が咲き始めているのを、見かけました。
本来は春咲きかなとの記憶があるのですが、最近は品種改良や温暖化等の気候の影響で、正常な開花時期が分からなくなってしまいました。
<蕚>から飛び出した花弁、お腹のふくれた金魚とそっくりで、和名の「金魚の木」に納得せざるを得ません。
花の色が白色なら、ひょっとしたら「河豚の木」と名が付いていたのかもしれません。
10月も下旬になり、樹木にも果実が実る頃になりました。
この【クサギ(臭木)】は、葉に特異な匂いがあることから名づけられていますが、日本をはじめ朝鮮・中国に分布しています。
シソ(クマツヅラ)科クサギ属の落葉小高木で、花は8月頃に白い5弁花を咲かせます。
花弁は<蕚>から長く突き出しその先で開き、雄しべ・雌しべともさらに花弁より飛び出した形です。 ( 花姿は先にアップされている、ブログル仲間の<紫>さんの写真をご覧ください )
昼間は、アゲハチョウ類が訪れ、夜間にはスズメガ類の訪問を受ける花です。
<蕚>は始めは緑色をしていますが、次第に赤くなり、甘い香りを持ちます。
果実は直径1センチもありませんが、紺色の液果で赤色の<蕚>が残り、開いて反り返りますので良く目立ちます。
名前は嫌われる感じですが、若葉は茹でると食べれる山菜として、また果実は草木染めに使うと媒染剤を持ちいなくても絹糸などを染めることができる優れモノです。
お隣では、オンブバッタさんが、日向ぼっこのご様子でした。
ほとんど花自体を見ることのな植物ですので、一目で【チコリ】だと分かる人は少ないのではないかと思います。
キク科キクニガナ属の多年生で、ヨーロッパから中央アジアにかけての地域に分布しており、北アメリカに持ち込まれたものが、日本に帰化して、路傍などでたまに咲いています。
非常に淡い上品な色合いの花弁(舌状花)で、雄しべの軸の色も紺色と素敵な組み合わせなのですが、一日花として短命な花です。
葉や茎に独特の苦みがあり、和名でも「キクニガ(菊苦菜)」と呼ばれ、種にサラダで食べられています。
根を炒ったモノは珈琲の風味づけや代用品として利用され、コカコーラの「爽健美茶」にもこの【チコリ】成分が含まれています。
フランスでは「アンディーブ」、イタリアでは「ラディッキオ」等の名称で呼ばれていますが、味の好き嫌いがある野菜だと思います。
橙色の赤っぽい大きな一重の花を咲かせる【ノカンゾウ(野萱草)】です。
ワスレグサ(ユリ)科ワスレグサ属の多年草ですが、冬期には地上部の葉が枯れて年を越します。
同じ属に「ハマカンゾウ(浜萱草)」がありますが、こちらは冬期にも葉が残りますので、区別が付きます。
また、「ヤブカンゾウ(藪萱草)」は、八重咲きですので、花姿で区別ができます。
「ワスレグサ(忘れ草)」は、花が一日限りでしぼみ、すぐに忘れられてしまうことが名前の由来で、英名でも「Daylily」と呼ばれています。実際には、翌日に閉花する花も見受けられます。
若芽は食用として「酢味噌和え」などで食べられ、草や蕾も「ヤブカンゾウ」共々漢方の「金針薬」として使われています。
余談ですが、ムラサキ科の 「ワスレナグサ(勿忘草)」 とは、全く無関係です。
前回の (10-23) にて、探し求めていた絞り模様の割合が<50:50>の【オシロイバナ】を記録することが出来ました。
それ以降も、対照形の模様を期待しながら観察していますが、見つかりません。
来年度に向けての、宿題となりそうです。
昨年は11月初旬まで花が咲いていたと思いますが、花の数も減り、もうそろそろ花期も終わりのようです。 ( 絞り模様も、合計121種類になりました )
イネ科の植物として、 「カラスムギ」 ・ 「メヒシバ(雌日芝)」 や 「オヒシバ(雄日芝)」 の名称を知る人は少ないかもしれませんが、 < 秋の七草 > としての【ススキ(芒・薄)】は良く知られているとおもいます。
イネ科ススキノ属の多年草で、ごく普通に野原に自生しています。
別名として「萱(かや)」、また花穂の形状から「尾花」とも呼ばれています。
夏から秋にかけて、茎の先端に長さ20~30センチ程度の十数本の花穂を束にしてつけ、花穂は赤っぽい色をしていますが、種子(正確には頴果(えいか)」には白い毛が生えて、花穂全体が白っぽくなります。
【ススキ】は、秋を象徴する日本文化で重要な植物です。
今年の9月30日の十五夜は台風17号の影響で、残念ながら神戸では観月出来ませんでしたが、「中秋の名月」の飾り物として欠かせません。
花鳥画や蒔絵などの秋草紋様、「薄(ススキ)ミミズク」(東京都豊島区)などの郷土玩具、そして今はなくなりつつありますが、「萱葺き屋根」の材料としてなくてはならない植物です。
路傍や空き地などで良く見かける【オヒシバ(雄日芝)】は、イネ科オヒシバ属の一年草です。
「メヒシバ(雌日芝)」 とよく似た花穂を、花茎の先端に放射線状につけますが、こちらの方が太い花穂が形成されます。
葉が上部で引き抜くのにかなりの力が必要ですので、別名「チカラグサ」とも呼ばれています。
地下茎や分枝することはなく、株立ちで大きくなり草丈は60センチ程度です。葉は扁平で細長く、ほぼ水平方向に真っ直ぐ伸ばしています。
花穂につく小穂は左右から扁平で鱗片は二つ折りに重なりあい並んでいます。
世界の熱帯地域にオヒシバ属として数種が分布していますが、日本においては本種一属のみの自生です。
路傍や空き地でどこでも見かける野草の【メヒシバ(雌日芝)】ですが、イネ科メヒシバ属の植物です。
細い茎で地表を這い、立ち上がった花茎の先に数本の細い花穂を放射線状に出しています。
草食系のバッタにとっては生息地でもあり貴重な植物で、 「キリギリス」 や 「ヒナバッタ」 など、どれも【メヒシバ】の草むらの中で見つけています。
名前の由来は、その花穂の形が「オヒシバ(雄日芝)」に似ていて花穂が細いことに因みます。
穂の軸は上面が扁平な浅い三角形で、下の二面に小穂が定着するように並んで付いています。
小穂は先の尖った被針形で長さは3ミリ程度、緑色の小穂は果実が熟しますと基部で剥がれ脱落する構造で、一年草として次世代に芽吹きをつなぎます。
「春の七草」そして「夏の七草」に次いで登場するのが、【秋の七草】です。
左上から順番に、< 女郎花(おみなえし)・薄(すすき)・桔梗・撫子・藤袴・葛・萩 >です。
残念ながら「女郎花」の黄色い花が咲いたところを探しまわりましたが、見つからなく「葉」だけになってしまいました。
山上憶良が詠んだ二首の歌が【秋の七草】の由来とされています。
秋の野に 咲きたる花を 指折りかき数ふれば 七種(ななくさ)の花
萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 姫部志(をみなへし) また藤袴 朝貌の花
それぞれ< 尾花=ススキ(薄)>< 瞿麦=撫子 > ですが、<朝貌>は、<桔梗>を指しているというのが、定説です。
ちなみに写真を並べている順番は、< おすきなふくは >の語呂に合わせて並べていますので、覚えやすくて忘れません。
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