一般的には、草むらなどに潜んで蠅や蟻などの小さな昆虫を餌としている【アシブトハエトリ(脚太蠅捕蜘蛛)】です。
ハエトリグモ科は<性的二形>が顕著な種類も多く、同定するのに苦労させられる蜘蛛さんで、 <同定出来ない(16)【蜘蛛】(2)> は後日、「チャスジハエトリ」の<メス>だと判明しました。
この【アシブトハエトリ】も、<性的二形>の蜘蛛で、<メス>は毛深く茶褐色で、<オス>と同様に淡黄色の筋が縦に入りますが、さらに腹部の部分で「Y字」型のギザギザ模様が見られます。
「ジョロウグモ」 のように<メス>と<オス>の大きさが極端ではありませんが、【アシブトハエトリ】は、<メス>で13ミリ前後、<オス>で10ミリ前後の体長です。
ハイキングコースの山道の笹の葉の上に、オスの【キンバエ】がとまっていました。
体色の黄金色や赤銅色等の金属光沢が、目立つ蠅です。
ハエ目(双翅目)カ亜目クロバエ科キンバエ族に分類されており、クロバエ科として日本では約60種が分類されています。
個人的には、「ミヤマキンバエ」とみているのですが、細かい観察をしておりませんので、【キンバエ】としました。
成虫は動物の糞や死骸・果実を餌とするため、細菌やウイルスなどの病原菌の媒介者として衛生上問題がある種が多いのですが、反面、幼虫は糞や死骸を処理する自然の掃除屋でもあります。
釣り餌として売られている「サシ虫」はこのクロバエ科の幼虫で、魚のアラなどで飼育していますので別名「サバ虫」と呼ばれ、釣り好きにはなくてはならない餌です。
連日の熱帯夜で、窓を開放して寝ています。
バタバタと音が聞こえ、網戸を見ますと【クマゼミ(熊蝉)】が網戸にとまりました。
日本特産の大型の蝉ですが、写真の蝉は体長46ミリ、全長は70ミリです。
成虫は7月上旬から9月上旬にかけて羽化していますが、特に7月後半から8月前半にかけてが発生のピークで、窓を開けていますと、朝方の大合唱は目覚まし時計代わりになります。
このまま網戸にとまり、朝方鳴きだされると困るなと心配しましたが、部屋内から腹部を見ますと橙色の<腹弁>がありませんので「メス」だと分かり、安心しました。
かわいそうな光景に出合いましたが、自然界の昆虫としては当然の行為なのかもしれません。
<オス>の【ヤブキリ(藪螽斯)】が、<メス>に覆いかぶさっていますが、嘆き悲しんでいるのではなく、<メス>の頭部を一生懸命お食事中でした。
<メス>にどのような事態が生じたのかと、興味がわくところです。
不慮の事故似合ったのか、<オス>に気にいられなかったのか、<オス>が相当にお腹を空かしていたのか、色々と想像はできますが、<オス>としても生き延びるための本能でしょうから、共食いも許される弱肉強食の世界です。
体長6ミリほどの小さな蠅ですが、体に比べて長い脚を持っています【マダラアシナガバエ】です。
ハエ目(双翅目)ハエ亜目アシナガバエ科に分類されています。
腹部が細長く、金属光沢のある金緑色から紺青色に輝き、きれいな体色を見せてくれる小さな蠅です。
雑木林の周辺の日当たりのよい葉の上でせわしく動き回っており、捕食性で、飛んでいる「蚊」や小型の「キノコバエ」などを餌としています。
毛深くて獰猛な感じの体型をしている 「シオヤアブ」 に比べて、体長も20ミリと小さく、体型もスマートな【ヒサマツムシヒキ】です。
ハエ目(双翅目)ムシヒキアブ科ムシヒキアブ亜科の昆虫で、文献的に情報は多くありません。
「マガリケムシヒキ」や「シロズメムシヒキ」とよく似ていますが、脚全体が黒いこと、腹部先端の<ゲニタリア>(交尾器)の形状と、中胸背面にある左右4個の黒班模様、腹部各節の白い帯模様で、【ヒサマツムシヒキ】と同定しました。
中型種や大型種もいますが、ほとんどの種が小型で、写真の【ツトガ(苞蛾)】も体長9ミリほどの大きさしかありません。
前回の【ツトガ】 と同様に、特定の種名までは同定できませんが、体型等の特徴から、チョウ目(鱗翅目)ツトガ科ツトガ亜科の昆虫だとまでは、同定できます。
ツトガ亜科は、幼虫がイネ科に寄生するモノが多く、茎内に食い入ったり、<ツト>を作ってその中に潜むモノが多いことが名の由来です。
翅に縦に入る黒い筋、また尾端が左右に分かれた形、同定するには絶好の特徴なのですが、手持ちの資料では分かりませんでした。
近寄りますと、すばしっこく逃げる【ニホントカゲ(日本蜥蜴)】で、なかなか撮影するのが難しい相手です。
運良く獲物を口にくわえてお食事中を発見、頬が膨らんでいるのが分かるでしょうか、動くことなくその場で美味しそうに噛み砕いておりました。
トカゲ科トカゲ属に分類され、本州の西日本に分布している日本固有種で、学名では「Plestiodon japonicus」です。
写真の【ニホントカゲ】は、幼体で尾が鮮やかな青色をしています。
成体は茶褐色で体側が黒褐色になり、尾も胴体とほぼ同じ色になります。
ネコ・イタチ・ヘビ・モズなどの肉食動物が天敵で、襲われたときに尾を自切り、しばらく動く尾で外敵の注意を引く行動に出ます。
尾は再生しますが、外観的に体色が異なっていたり、元の尾よりも短いことが多く、再生尾には骨が無く、代わりに軟骨が支えています。
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個人的記録として、最多登場数(17)回を数えています【ヤマトシジミ】です。
よほど 「セイヨウハッカ」 の蜜は美味しいのでしょうか、多くの昆虫が集まるようで、今回は【ヤマトシジミ】が数匹舞っておりました。
【ヤマトシジミ】の幼虫は「カタバミ」を食草としていますが、成虫は多くの花に群がるようで、色々な花との組み合わせで写してきています。
開張3センチほどの小さな蝶ですが、翅の班模様のわずかな違いで「シルビアシジミ」や「ルリシジミ」がいますので、見かけると撮りたくなるかわいい蝶です。
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昨夜の帰宅時、フェンスでゴソゴソと動くものが目に入り、なんだろうと見ますと産卵管を持つメスの【ヤブキリ(藪螽斯)】でした。
暗い夜道ですのでストロボ撮影をしましたが、驚いて動くこともなく、まぶしくなかったのかと心配してしまいます。
バッタ目(直翅目)キリギリス科キリギリス亜科に分類されており、翅を除いた体長はキリギリスよりも小さめで後ろ脚も短く(関節の位置が翅よりも短い)、樹上生活に適したコンパクトな体型をしています。
反面、より捕食に特化して、顎や脚の棘は、キリギリスよりも長めです。
夜の活動が主体の【ヤブキリ】ですから触角も長く、ユラユラと動かしていました。
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