米軍、Ｂ２爆撃機が基地離陸

２１日、米主要メディア『ウォール・ストリート・ジャーナル』（ＷＳＪ）は、米軍のB２ステルス戦略爆撃機が中西部ミズーリ州の基地を離陸したと報じています。B２爆撃機は、イラン中部の地下核施設を破壊できる「唯一の手段」とされる大型の特殊貫通弾（バンカーバスター）の運搬が可能です。西方へ向かったとみられますが、イランとイスラエルの交戦との関連は不明です。

『ウォールストリート・ジャーナル』（ＷＳＪ）紙によりますと、Ｂ２爆撃機が必要となる事態に備えて配置を整えている可能性がありますが、攻撃準備の命令は出ていないといいます。外交解決のため対イランの核放棄へ圧力を強める狙いがあるようです。

米当局者の話として米領グアムの基地に移動しているとしています。作戦開始が差し迫っているわけではなく「大統領に選択肢を与えるため」だとしています。２１日時点でB２爆撃機は太平洋上空を飛行しており、アンダーセン空軍基地がある米領グアムに向かっているようです。

B２爆撃機は最新鋭の米国製〈バンカーバスター〉「GBU－５７」を運搬できます。３万ポンド（約１３．６トン）の重量がある精密誘導爆弾で、地下２００フィート（約６１メートル）まで届いて爆発させられます。すでに２発の「GBU－５７」を搭載した状態での飛行実験に成功しています。

イラン中部にあるフォルドゥのウラン濃縮施設は山岳地帯の地下８０〜９０メートルにあります。イランにある他の核施設に比べ、イスラエルによる攻撃の損傷は軽微とされる。通常の空爆で破壊するのは難しく、同国は唯一運用できる米軍に協力を求めています。