「1ドル=143円75銭~143円77銭」(6月13日)
6月
13日
13日の東京外国為替市場で、円相場は小幅に続伸でした。17時時点では前日の同時点に比べ7銭の円高・ドル安の「1ドル=143円80〜82銭」で推移しています。
米物価指標が市場予想を下回り、米インフレ再燃への警戒が和らぎました。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測の高まりから米金利が低下し円買い・ドル売りに流れています。中東の地政学リスクへの警戒感も円買いを誘い、一時「1ドル=142円80銭」近辺まで伸びています。
12日発表の5月の米卸売物価指数(PPI)は、前月比の上昇率が市場予想を下回りました。週間の米新規失業保険申請件数は市場予想を上回りました。米国のインフレ鈍化や労働市場の減速が意識され(FRB)の早期利下げへの思惑が強まりました。前日に米長期金利が低下し、日米金利差の縮小を見込んだ円買い・ドル売りが入りました。
イスラエル軍は日本時間13日午前、イラン各地の核関連施設を含む数十カ所の軍事目標に攻撃したと発表しています。中東情勢の緊迫化を受け「低リスク通貨」とされる円には買いが広がりました。
だが、買い一巡後は売りも出ており、イスラエルのイラン攻撃で投資家心理が悪化する中、円やユーロなど主要通貨に対する「有事のドル買い」も強まっています。急速な円高進行の反動で、持ち高調整や利益確定目的の円売り・ドル買いも出て一時「1ドル=143円88銭」近辺と前日17時時点と比べ下げに転じる場面もありました。