21日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は続落して始まりました。米長期金利の上昇が株式の相対的な割高感につながり、嫌気されています。週初にかけて相場上昇が続いた後で、主力株への利益確定や持ち高調整の売りも出やすくなっています。
21日の米債券市場で長期金利の指標となる10年債利回りは、債券価格は安くなる前日比(0.06%)高い(4.54%)を付ける場面がありました。30年債の利回りは再び(5%台)に上昇しています。米財政悪化懸念が金利上昇圧力となっています。海外投資家の米国資産離れが進むとの観測もあるなか、米国債への需要を見極めるうえで米財務省が21日に実施する20年債入札が注目されています。
<トランプ減税>の恒久化を含めた大型減税が財政赤字拡大を招くことが警戒されていますが、米連邦議会下院の与党・共和党が作成している減税法案については税控除拡大や歳出削減に一部議員が反対しているため、党指導部の目標に沿って来週初までに下院本会議で可決できるかには不透明感があります。
米関税政策や貿易摩擦への過度の警戒が薄れたことで主要株価指数は週初にかけて戻りを試す展開となっていました。ダウ平均株価は
(5月19日)に3月上旬以来の高値を付け、
(5月20日)時点で「4万2677ドル」と
(4月8日)に付けた直近安値「3万7645ドル」を5000ドルあまり上回っていました。短期的な過熱感や割高感も相場の重荷となっているようです。
ダウ平均株価は、前日比817ドル23セント(1.91%)安の4万1860ドル01セントで終えています。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価は、前日比270.07ポイント(1.41%)安の1万8872.64で終えています。
S&P500種株価指数は、前日比95.85ポイント (1.61%)安の5844.61で終えています。