H3ロケット4号機打ち上げ成功@種子島宇宙センター
11月
4日
4日<15:48>、防衛省が部隊どうしの情報共有のために整備する防衛通信衛星を、鹿児島県の種子島宇宙センターからH3ロケット4号機(全長およそ60メートル、直径5.2メートルの2段式ロケット)で打ち上げられ、予定の軌道に投入されて打ち上げは成功しました。
H3ロケットで打ち上げられる防衛通信衛星は防衛省が独自に導入する衛星で「きらめき3号」と名付けられています。「きらめき3号」は高度3万6000キロを周回する静止衛星です。
導入の主な目的は広い範囲に展開する部隊どうしの情報共有などに使うことで、衛星通信には「Xバンド」と呼ばれる気象などの影響を受けにくい周波数帯域が使用されます。
高速で大容量のデータのやりとりが可能で、弾道ミサイルの発射情報の伝達や、海外に展開する部隊からの動画の伝送などが速やかに行えるということです。
防衛省は独自の衛星3機を同時に運用する体制の整備を進め、これまでに2機を打ち上げてすでに運用していますが、今回打ち上げられる3機目とあわせておよそ2000億円の費用を投じたとしています。3基態勢で太平洋からインド洋に及ぶ主な自衛隊の活動地域を広くカバーします。
防衛省と打ち上げを担当する宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、安全保障に関わる衛星だとして衛星の大きさや性能などを公開していないほか、衛星をロケットから切り離す正確な時間などの情報も明らかにしていません。