『そこのみにて光輝く』・『きみはいい子』などで国内外から高く評価されてきた<呉美保>監督が9年ぶりに長編映画の監督を務め、作家・エッセイストの<五十嵐大>による自伝的エッセイ『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』(2021年・幻冬舎)を映画化した『ぼくが生きてる、ふたつの世界』が、2024年9月20日より公開されます。
『キングダム』シリーズの<吉沢亮>が主演を務め、きこえない母ときこえる息子が織りなす物語を繊細なタッチで描いています。
宮城県の小さな港町。耳のきこえない両親のもとで愛情を受けて育った「五十嵐大」にとって、幼い頃は母の〈通訳〉をすることもふつうの日常でした。しかし成長するとともに、周囲から特別視されることに戸惑いやいら立ちを感じるようになり、母の明るさすら疎ましくなっていきます。
複雑な心情を持て余したまま20歳になった「大」は逃げるように上京し、誰も自分の生い立ちを知らない大都会でアルバイト生活を始めます。
「母」役の<忍足亜希子>や「父」役の<今井彰人>をはじめ、ろう者の登場人物にはすべてろう者の俳優を起用。
『正欲』の<港岳彦>が脚本を担当しています。