弁護士がらみの作品が多い著者<小杉健治>の「鶴見弁護士」シリーズ15作目としての本書『最愛』は、文庫本書下ろしとして2024年4月25日に発売されています。
「鶴見弁護士」は、司法修習同期生の「的場成美」から強盗殺人容疑の「栗林優太」の弁護について相談を受けます。
容疑者「栗林」は、闇バイトで強盗に入ったことは認めていますが、殺害は否認しています。闇バイト仲間の「イチロー」が殺したと主張するも、その男の存在が証明出来ないといいます。
片や、「鶴見」は元半グレの廃品回収業の社長「高井秋人」撲殺事件の容疑者「吉富純也」の弁護を引き受けます。「高井」は、前社長「今川修三」が交通事故死の後会社を引き継いでいました。また、逮捕された「吉富純也」は、「今川」の妻の愛人でした。
「鶴見」事件を調べていく中で、「今川」は部下だった「高井」と「須田」に殺された可能性が浮上してきます。
廃品回収業にまつわる闇バイト事件を背景に、愛の暴走が生み出す冷酷な犯行の真相が明かされていきます。