ファルコン昆虫記(1074)【マミジロハエトリ】
4月
22日
草むらの中で、3~4ミリ程度の小さな黒い物体が目に留まり、観察してみますと、ハエトリグモの行動でした。カメラを向けると、多数の目の視覚にはいるのか、せわしく動き回り、焦点が甘いのですが何とか撮れた一枚です。
特徴から、どうやらクモ目ハエトリグモ科の【マミジロハエトリ】の《雌》ようです。
雌雄での性的二形は比較的はっきりしています。《雌》では背甲の頭部は黒く、後方に首輪のような淡褐色の部分があり、後方の胸部は黒褐色となっています。歩脚は褐色で腿節は色が濃い。腹部は地色が淡黄色で、そこに黒灰色の細かな縦筋模様があり、それらは半ばで途切れるために全体としては灰色の地に数個の横縞模様があるように見えます。また腹部後方ではその模様は矢筈状となる。なお、体色には変異も見られるようです。
《雄》では背甲は黒褐色で光沢があり、頭部の前端沿いに白い毛が密生しています。触肢は黒く、先端の節に白い毛が密生しています。
生息環境は平地から山地の森林から草原まで広く、市街地の緑地でも見ることができ、樹木や草の上を徘徊しています。年1化性で成虫の出現時期は5月~8月ごろです。