【今回の観測結果に基づく活動銀河核の星間物質分布の想像図 画像:アルマ展望台ー国立天文台プレスリリース資料】
3日、国立天文台などの国際研究チームは銀河の中心部にある超巨大ブラックホールが、数光年と非常に近い場所で、周囲のガスを取り込んで成長する仕組みを、南米チリにあるアルマ望遠鏡で詳細に捉え明らかにしたと、3日付の米科学誌『サイエンス』に発表しています。
ガスのうちブラックホールに落ちていって成長に使われるのはごく一部で、大半は外側に吹き飛ばされて再び円盤に戻っていました。研究者は「まるでブラックホールが食べ過ぎないように自制しているようだ」としています。
大きな銀河の中心には、質量が太陽の100万倍以上に達する超巨大ブラックホールが存在します。銀河内のガスを強い重力で取り込むことで質量を増大させていますが、ブラックホールごく近傍の観測は難しく、詳しい仕組みはよく分かっていませんでした。
国際研究チームは、地球から約1400万光年離れた「コンパス座銀河」の中心にあるブラックホールを観測。ブラックホールから数光年にある円盤状の原子や分子のガスの動きを初めて詳細に分析し、ガスが落ちていく様子を捉えることに成功しています。
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