体長20ミリほどの幼虫ですが、触覚の長さと背筋の黒褐色のいろで、バッタ目キリギリス科の【ヤブキリ(藪螽蟖)】とわかります。名の由来は、薮に棲むキリギリスの意味です。主に日本の本州(中西部の平地)、四国、九州に分布しています。
成虫の【ヤブキリ】は、体長(頭部より羽の先まで)45-55みり前後。体色は緑が普通ですが、まれに全身が黒褐色になるものもいます。羽は腹端より僅かに出る。頭頂から羽の先まで背面を貫くように褐色の筋があります。
産卵管が見えていますので、本種はメスの幼虫です。「キリギリス」と異なりまっすぐに産卵管伸びています。
若齢幼虫は、主に花粉や花弁を食べています。しかし成長とともに樹上や薮など草丈の高い方へ移り住むようになります。脱皮回数は通常6回。回数を重ねるごとに肉食性が強くなります。体のつくりもだんだん肉食に適するようになり大顎が徐々に伸び、脚の棘も長くなってゆきます。若齢幼虫は丸みを帯びた顔なのに対し、終齢になる頃には顔の半分近くを大顎が占めるようになります。
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