超小型月探査機「OMOTENASHI」@宇宙航空研究開発機構
8月
29日
日本は1990年に「ひてん」、2007年に「かぐや」をそれぞれ打ち上げましたが、いずれも月周回探査機で、運用終了後に月面に落下。速度や場所を制御して着陸させたり、月面で観測や探査をしたりした例はまだありません。
「オモテナシ」は縦37センチ、横24センチ、高さ11センチ、重さ約13キロと世界最小の月面着陸機です。(SLS)から分離後、放射線を測定しながら数日かけて月へと向かいます。
最大の難関は、超高速で飛行しているため、減速しなければ月面に激突して壊れてしまう着陸です。通常は強力なロケットエンジンを逆噴射させ、減速して軟着陸させますが、超小型の「オモテナシ」に強力なエンジンの搭載はできないため、小型の固体ロケットで時速180キロまで減速させた上で月面に衝突。壊れることで衝撃を吸収する部材で内部の観測機器を守る方法を採用しています。