40年以上にも渡りチリの弾圧の歴史を描いてきた<パトリシオ・グスマン>が、『光のノスタルジア』(2010年)『真珠のボタン』(2015年)に続く一大叙事詩最終章となるチリ弾圧の歴史を描いた2017年チリ・フランス合作製作の3部作目の『夢のアンデス』が、2021年10月9日より全国で公開されます。
本作は、2019年・第72回カンヌ国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞とインディペンデント批評家賞をダブル受賞したドキュメンタリー映画です。
1973年9月11日、チリで軍事クーデターが勃発。<サルバドール・アジェンデ>大統領による世界で初めて選挙によって選出された社会主義政権を、米国CIAの支援のもと、<アウグスト・ピノチェト>の指揮する軍部が武力で覆します。<ピノチェト>政権は左派を根こそぎ投獄し、3000人を超える市民を虐殺します。
<パトリシオ・グスマン>監督もドキュメンタリー映画『チリの闘い』撮影後に政治犯として連行されるが釈放され、フィルムを守るためパリへ亡命しました。輝かしいアジェンデ時代の歴史と、クーデター後に新自由主義の実験の場となってしまったチリの現状を、作家や彫刻家、音楽家たちの告白を交えつつ、アンデスの山々のように俯瞰した視座から見つめ直しています。
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