<芥川龍之介>の旧居にあった書斎を復元した模型(画像:田端文士村記念館)
東京都北区は、大正時代の日本文学を代表する作家<芥川龍之介>(1892年〈明治25年〉3月1日~1927年〈昭和2年〉7月24日)が亡くなるまで暮らした東京・田端の旧居跡に、芥川の名前を冠した日本初の記念館を建てる計画を進めています。2023年3月末までの開館を目指し、本年度から設計や展示内容の調査研究に入りました。
<芥川龍之介>は隅田川東岸の本所で育ち、1914年に田端へ移っています。ここで書いた『鼻』・『羅生門』・『河童』などの名作を生み出しました。北区は2018年に旧居跡地の約半分を購入し、今年3月には<芥川龍之介>の孫でエッセイストの<芥川耿子>(75)を名誉委員長とする検討委員会から整備構想の答申を受けました。
北区には、田端に住んだ多くの文学者、芸術家を顕彰する「田端文士村記念館」があります。そこでも<芥川龍之介>の業績が紹介されているため、計画中の記念館では、彼の生きた時代や創作を支えた暮らしの雰囲気を体感できるような展示に力点を置きます。客間でもあった書斎をできるだけ忠実に再現し、結婚祝いに<夏目漱石>夫人から贈られた机をはじめ、愛用した調度品の数々を複製で展示する計画です。
北区の文化施策担当課によりますと、状態の良い初版本の入手、各地の文学館や博物館が所有する自筆原稿の複製制作も予定されています。
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