老舗料亭「小三本館・別館」閉店@新潟市中央区西堀前通
4月
22日
今般は、新潟の花柳界の発展を支えてきた、創業120年余の料亭、小三(こさん)本館(新潟市中央区西堀前通7)、別館(西堀前通8)が、4街27日(土)をもって閉店します。古町芸妓の踊りが鑑賞できる趣向を凝らした催しも続けてきた明治期から続いてきた老舗が、平成の時代の最後に幕を下ろします。
「小三本館・別館」は新堀通りを挟んで向かい合い、「古町花街」にある個性的な店の一つでした。4代目の<小山雅征>社長(68)によりますと、自主廃業。大正期に建てられた別館など建物の老朽化が進んだ中、設備の更新や改修には投資が必要なことから、また後継者がいないこともあり、店を閉めることを選んだとのことです。
「小三」は1895(明治28)年創業。版画家の<棟方志功>ら文人墨客も訪れています。先代の故<政五郎>氏は、芸妓の後継者不足に対応し、株式会社で新人を育てる全国初の「柳都振興」設立の際に尽力した1人だったといいます。
2004年からは東京の花街から芸妓を招き、古町芸妓と競演させるというユニークな催しを独自に開催してきました。芸妓同士がお互い切磋琢磨する機会にもなっていたようです。
また、「小三別館」に隣接し経営している飲食店「越後うさぎ茶屋」、「西堀亭」も同時に閉店します。所有する建物などについては「営業を終えてから決めたい」(小山社長)とのことです。