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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(40)『寄席品川清州亭』奥山景布子(集英社文庫)

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今年の読書(40)『寄席品川清...
落語家を主人公とする小説は多々ありますが、寄席を取り上げた作品は珍しいなと手に取りました。

主人公は3人の弟子を持つ大工の棟梁<秀八>です。「噺(落語)」好きが高じて、寄席の席亭になるのが夢でした。仕入先の材木商<木曾屋庄吉>の勧めで、30両を借り受け(のちに騒動の種になるのですが)、35歳にして席亭となります。

恋女房の<おえい>は、団子屋を切り盛りして<秀八>を支えています。

<秀吉>の「清州城」から名を取り「清州亭」と命名、出演者を集める苦労話、<秀八>や<おえい>の出生にまつわる話、落語家の親子の愛情、<木曾や庄吉>にまつわる話。ご贔屓・大観堂店主<大橋>の計らい等々、寄席にまつわる人情話が<秀八>や<おえい>の人間関係と複雑に絡み合って、テンポの良い講談を聞いているような筋立てで楽しめました。

文章の各所に「噺(落語)」の演目を引用、落語ファンとして、楽しめる構成になっていました。
#ブログ #文庫本 #読書

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