今年の読書(140)『友喰い』安達瑤(光文社文庫)
10月
18日
彼は前任の舞鶴基地から、小さな規模の浜松基地に所属している機雷掃海艇「おおしま」の乗員として、赴任してきた技術官でした。
捜査一課の26歳の新米刑事<溝口>は、捜査を命じられ自衛隊の警務隊の<柘植>と共に調べ始めます。警察も自衛隊も自殺として処理を進める体制に疑問を感じる<溝口>は、報告書の作成を伸ばしながら一人で基地周辺の聞き込みをはじめ、<桐生>以外にも、不審な自殺事件を突き止め、また同時に聞き取りを行った自衛官二人が死亡する事件が起こります。
<桐生>の未亡人<幸>との男女の関係に陥りながらも、自殺に見せかけた自衛艦の事件は<小寺>二等海曹が犯人だと突き詰めていきますが、彼は逃亡を図る途中機雷の爆破で亡くなり、事件の真相は闇に包まれてしまいます。
物語が終る最後の7行で未亡人<幸>との思わぬ展開が用意されており、「ん?」の疑問と共に<第一部>は終了です。
投稿日 2015-10-19 09:27
ワオ!と言っているユーザー
投稿日 2015-10-19 09:32
ワオ!と言っているユーザー