『アクアリウム』篠田節子(集英社文庫)
4月
26日
ダイバー仲間が奥多摩の地底湖に潜ったまま行方不明で、恋人の依頼で捜索に出ますが、その地底湖で不思議な体験をしてしまいます。
再度地底湖に潜った<長谷川>は、そこで海月のような半透明の皮膚に血液が透けて見える淡紅色の洞窟性生物と遭遇、人とコンタクトができる知性を持ち、名前は<イクティオザウル>であり、<長谷川>は<イクティ>と呼び心惹かれていきます。
ちょうどそのころ奥多摩では林道の開発が工事が行われており、地底湖の水質変化の影響が<イクティ>の生命に関わることを心配して、<長谷川>は工事阻止のために果敢に行動をとり始めます。
作品自体は1993年3月に発表されていますが、公害問題と自然の驚異と神秘を絡ませたファンタジー小説として面白く読み終えれました。