『隣に棲む女』春口裕子(実業之日本社文庫)
6月
15日
本書は女性を主人公に据えて、嫉妬や欲求不満、不信感、欲望といった感情を通して、殺意という行動が芽生える事件などが6篇納められています。
不妊に翻弄される女、殺人事件の起こったマンションの部屋に引っ越してきた女、結婚願望の女を落としいれる女、母親への愛情を感じられない女などが登場、身勝手な女たちは、誰の身の周りにもどこでもいそうです。
「んん~」と唸らせる各短篇の終わり方に、心理サスペンスとして楽しめた一冊でした。