『土井徹先生の診療事件簿』五十嵐貴久(幻冬舎文庫)
8月
14日
キャリアの経歴に傷を付けてはいけないと気遣う<佐久間>署長もかっては父の部下であり、仕事を与えられずに暇を持て余していました。
そんな折、大学生時代にボランティアで高齢者の話し相手をしていた経験があるということで、被害妄想らしき警察OBの訪問を命じられ、犬の往診に来ていた獣医の<土井徹>と5歳の孫娘<桃子>と出会います。
<桃子>は「おじいちゃんは動物と話しができる」と信じていて、動物が絡んだ事件を中心に構成されています。
「カメレオン」の習性、猫の「フレーメン反応」、人間は<赤・青・緑>の3原色しか判断できませんが、「カラス」はこれに<黄>が加わることなど、獣医らしい知識で不思議な事件を、ユーモア感を含ませながら解決していきます。