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今年の読書(142)『ようこそグリニッジ警察へ』M・デイブィス(早川文庫)

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今年の読書(142)『ようこそ...
警察署を舞台に殺人事件を解決する小説は数知れませんが、なかなか軽快なタッチの構成で、592ページの最後まで楽しく読み切れました。

主人公は、幼児レイプ犯人を溺れさそうとした経歴があり、問題の多い刑事の吹き溜まりとなっているグリニッジ署に左遷させられた女性刑事<パツィー>です。

署に赴任するなり、棺桶の中の死体が入れ替わる事件が起こり、捜査中に関連なるとおもわれる殺人事件が次々と発生していきます。

コンビを組む<レイデン>との会話や行動が洒落ていて、同じイギリスを舞台にした<デボラ・クロンビー>の 『警視シリーズ』 の主人公<ダンカン・キンケイド>とは趣きが全然違います。

数々の殺人事件が、13年前に起こった2300万ポンドの強奪事件と関連がありそうだと読者を引き付けながら、最後のどんでん返しと、私生活では問題がある<パツィー>や<レイデン>の人情味あふれる行動とが相まって、続編を期待したいエンターティナメントでした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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